ぽけもん

□知らない風
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広い草原の真ん中に少女が立っていた。この草原から一番近くの街で一番有名な少女だった

その少女が有名になった理由は ポケモンの声 が聞けるからだ


『………』


少女の背後に近寄る1匹のポケモン

気配を悟ったのか少女はポケモン、ウインディに向かって振り返る


「なにしてるんだ?」

『………』

「…聞こえもしないのに…何喋ってるんだろうな」


ウインディは少女の側に寄り座った


『………』

「………」

『…私ね』

「! …どうした?」

『ユンカって言うの』

「名前…か?」

『そうだよ』

「ほう……ん!?」


少女、ユンカはウインディの問いかけに急に答えた


「お前…聞こえてるのか?」

『ユンカだよ』

「……ユンカ、聞こえてるのか?」

『うん、聞こえてるよ』


ウインディは目を見開いている


「な、なぜ…?」

『分かんない。私が物心ついた時から聞こえてたよ』


淡々と喋るユンカにウインディは少し納得していた


「…なぜ最初無視した?」

『ごめんね、ちょっと探ってたんだ。いい子か悪い子か』


ユンカは苦笑いをした


「まぁ…人間ならいつ襲われるか分からないからな」

『そうだね。ところでなんでウインディはこんなところにいるの?』

「…俺は野生で育った」

『嘘。あなたは炎の石を使わなきゃ進化出来ないでしょ』

「さすがによく知ってるんだな」

『言葉が分かるんだもの。普通の人よりは詳しいよ』

「それもそうか」


ウインディは犬でいうふせのポーズをしている


「足、疲れないか?」

『そうでもないけど』

「背中に座っていいぞ」

『あ、ホント?ありがとう』


ユンカはウインディの背中に座った








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