milacle

□case 8,よい兆候
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サイレンが鳴りやむことはなく、次から次へと救急車が急患を搬送してくる。





そして、あわただしく対応する医者たち。その中に、小高薫がいた。





処置が一段落したところに、看護士が慌てて駆け寄って来た。





「大変です!!朝田先生が!!」





気付いたら、小高先生は駆け出していた。





龍ちゃん………………





病室のドアを勢いよく開けると、朝田先生はベッドの上で目を閉じていた。





いや…………そんなの…………絶対嫌…………





そう思いながら朝田先生に近寄ると、ある変化に気がついた。





伊集院「何があったんですか?」





朝田先生のバイタルを毎日チェックしていた看護士が答える。





「それが、救急車が何台も到着していた時、そのサイレンの音が聞こえた時に朝田先生が静かに涙を流したんです」






荒瀬「まさか、聞こえていたのか!?」





伊集院「でも、だとしたらもっと色んな音とかを聞かせれば、よくなるんじゃ………………」







朝田先生が明真に来てから、2ヵ月がたった頃だった。
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