milacle

□case 10,あと1歩
1ページ/1ページ






それから、朝田先生には思い出の音楽などを中心に様々な音を常時聴かせる状態にしていった。


以降、朝田先生の状態は劇的に良好へと向かっていった。


まず、ずっと停止していた人間としての脳波が動き出し、指や足先なども僅かだが刺激に反応するようになっていった。


少しずつ人間に戻ろうとしていた。


というのも、ずっと朝田先生の恋人の小高先生が献身的にケアをしていたのだ。


その想いに応えるように、朝田先生の容態は日に日に良くなっていき、あと1歩で意識が戻りそうなところまできていた。


表情も僅かながら出るようになり、誰もが朝田先生の1日も早い回復を待ち望んでいた。
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ