milacle

□case1,始まり
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明真大学付属病院でバチスタ手術の新術式、オーバーラッピング法を成功させたチームドラゴンは解散した。



もともと、必要な時にパッと集まるのがチームだ。



加藤先生は胸部心臓外科の教授になり、


伊集院先生は研修が終わるや否や第1助手を勤められるまで出世し、


麻酔医の荒瀬先生は、かおりちゃんと婚約し、


藤吉先生は相変わらず研究も内科の診察もこなし、


里原看護士はオペ看として忙しい毎日を送っていた。



そんな中、中心人物の朝田先生は再び万人のための医師団に戻るため、明真を去ろうとしていた。


その日は、雲一つない青空だった。





(明真大学付属病院正面玄関)





加藤「やっぱり行くの?」


朝田「あぁ」


藤吉「寂しくなるな」


朝田「そうだな」


伊集院「また、会えますよね…?」


朝田「必要な時にパッと集まる。それがチームだ」


伊集院「そうですね」


里原「もう!!薫ちゃんも何か言ったら?」



そう呼ばれたのは、朝田龍太郎先生と恋人同士の小高薫先生だった。


小高先生はチームドラゴンのメンバーではないものの、同じ病院の医師で、公私共に大切なパートナーだった。



小高「あの…龍ちゃん……?」


朝田「なんだ?」



朝田先生は腰を曲げ、薫の視線に顔を合わせる。



小高「/////」




藤吉「朝田。あまりウチの娘、薫をイジメないでやってくれ」



朝田「……いつから娘になった?」



加藤教授は、もう好きにしなさい


という呆れ顔でよそを向いている。
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