救命医と胸部心臓外科医と脳外科医と小児外科医と…
□Kalute,5もはや……
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研修医たちだけの初めての当直の夜が始まった。
しかも、初っぱなから3次救急ときた。
同じ当直となった看護師も、
「大丈夫かな……」
と、不安になっていた。
いくら初日から色々な意味で話題になった研修医といっても、彼女たちはまだ知らなかった。
無理もない。まだ彼らがメスを握るところを見たことがないのだから。
しかし次の瞬間、彼女らの不安は吹き飛ばされることとなる。
朝田「ルート確保しろ!!」
西條「モニターつけます」
進藤「心肺停止だ!!挿菅するぞ」
南方「CT画像出ました」
進藤「急性硬膜下血腫だな。緊急開頭するぞ!!」
南方「オペ室確保できてます」
西條「こっちの2人はもう大丈夫です。後は僕たちで経過を観察して病室に運びます」
朝田「進藤、南方。オペを頼む」
こうして、看護師たちが呆然としている間にあっという間に処置を終えてしまった4人。
オペの機械出しの看護師も含め、みなが驚愕した。
しかしそれと同時に、改めて認識を変えることとなった。
もはや研修医のレベルではないことを。
彼らこそ、医学界をリードしていくであろう存在になるであろうことを。
だけど、その晩はそれだけでは済まなかった。
外の大荒れの天気のように、次々と急患が運ばれてきたが、全く問題がなかったのは言うまでもなかった。
いつの間にか雨は止んでいた。