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□I love you★
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「グレイ、風呂あがったぞー。」
今日はナツが俺の家に泊まることになり、先に風呂を済ませたナツがTシャツ、短パン姿で戻ってきた。
内心、残念ながらもほっとしている俺。
「おー、んじゃ俺も入ってくるわ。」
*
ナツと結ばれて2ヶ月。
それはもう片思いの期間を考えれば、"しあわせ"という4文字で表せねーってほど充実してる。奥手のあいつはやっとキスも慣れてくれて、一緒のベットでも寝てくれるようになった。
しかし、その先に進めずにいる。ナツのことは大切に思ってるし、きっとあいつは経験したことねーだろうから、時間をかけてあいつの同意の上で進めれば、と我慢してる。
期待通りナツからはそんな素振りは一切ない。
つーか、キスする時も今だに恥ずかしがるし、こんなに純粋なんだから知識さえ持ってるかも怪しいよな。
そんなナツだからこそ大事にしてやりたい。でもさすがに1ヶ月を過ぎたあたりから親密さも増して、抱き合ったり、ナツの風呂上がりの上半身裸の姿を見ると正直やばい。
何度押し倒したい衝動に駆られたことか。
「あー、あちぃ。」
火照った身体で湯船を出て、早くナツのもとへ行こうと手早く風呂を済ませ、下着だけ身につけて浴室からでる。
部屋に向かうと、ベットの上で寝息をたてるナツが瞳に映る。
「今日はいびきかいてねーな。」
目の前の愛しい人を見て、自然と笑みが零れる。
少しイチャつくぐらいさせろよな。
そう思いつつも気持ち良さそうに寝るナツを起こそうとは思えず、仕方なく自分も寝ようと部屋の灯りを消す。
ベットに腰掛け、月明かりを辿るとすぐ近くにナツがいる。
この瞬間一つ一つが幸せだ。
1人幸せを噛みしめるように愛しい人を見つめるグレイ。
その寝顔からはいつもの凶暴さは検討もつかない。
桜色の眉は優しい弧をかいて、いつも琥珀色に輝く瞳は瞼で閉ざされており、長めの睫毛が強調されて。
唇は薄ら開かれ見るからに柔らかそうで、いつもキスしたいと思わせる。
今日もそんなナツに魅せられて顔を近付けると、ナツの呼吸と匂いをより近くに感じて胸が高鳴る。
「ナツ…」
ナツの上に覆いかぶさり、その可愛らしい寝顔に口付けを落とした。
「ん…、グレイ?」
「悪い、起こしちまったな。」
「んや、別にいーけど。」
閉ざされていた瞳が開かれ、虚ろな表情でこちらを見上げ俺の名前を呼ぶナツ。謝れば、目が覚めたのか顔を赤らめて目を逸らされる。
「なぁ、ナツ…」
「ん?」
こちらを向いてほしくて頬に手を添え名前を呼び、もう一度口付けを落とす。すると、ナツの大きな瞳がこちらを向く。
やばい、可愛い。
抑えらんねぇ。
「……、ナツがほしい。」
「グレイ…?」
「意味、わかんだろ?」
真っ直ぐにナツを見つめるグレイ。その瞳はどこか艶を帯びていて、ナツの心音を高鳴らせた。
ナツは何か悟ったようにグレイから目を逸らし、唇をきゅっと噛む。
そんなナツの反応にさえも、ドキドキする。しかし、拒絶とも考えられるその反応に我に帰る。
今日がダメでも、時間をかけてゆっくり進んでいけばいい。
そう言い聞かせて、ごめんなと言う言葉を発っそうとした瞬間、ナツから抱き締められた。
「…俺、よくわかんねーけど…それってグレイが俺の事好きって証拠だよな?」
「ナツ…」
「俺…グレイになら何されても構わねぇから。」
そう言うと俺を抱き締める力が、更に強くなる。
そんなナツが愛しくて堪らず、横で赤く染まるナツの頬に口付け身体を少し離し、恥ずかしそうに俯くナツを瞳に映す。
「ナツ、愛してる…。優しくすっから。」
「…ん。」
此方を見つめ恥ずかしそうに眉を寄せるも、琥珀色の瞳は俺を映したままで。
やばい、めっちゃドキドキする。
高鳴る鼓動を感じつつ、ナツの瞳に吸い込まれるように唇を重ねた。