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□どっちの君も愛してる★
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*グレイとエドナツが一緒のギルドにいる設定です。



「着いたぞ、グレイ。おい、起きろ!」


「んー?」



ナツの声だ。
着いた?どこに…?


とりあえずまだ眠ぃ。





「いつまで寝てんだよ、さっさと降りねぇか!」



ーバンッ、ドサッ



「ってぇな…ぉぃ。」

背中に鈍い衝撃が走る。無理矢理車から降ろされたみてぇだ。痛みに目を細め車の中のナツを睨むと愉快に笑ってやがる。




「ははっ、目覚めたかグレイ?わざわざ家まで送ってやったんだぞ、感謝しろよー。」



頭につけたゴーグルに手を添え、ニッと悪気のない笑顔を浮かべてくるナツ。


家…?
振り返ると俺の家がある。





脳がゆっくり思考回路を巡らせ、今までの記憶を辿る。
仕事帰りに偶然出くわしたナツに乗っけてもらい、ギルドに帰ったつもりが降りずに車で寝ちまってたみてぇだ。



…にしてもムカつく。



じゃあな!と愉快に車のドアを閉め、帰ろうとするナツを帰らすかと運転席のドアを開け、ナツを引きずりだす。


「どァ?!」



「てめー、いい度胸してんじゃねぇか。」


地面に尻もちをつき顔を歪ませる。
ナツを見下ろしそう言うとこちらを見上げてくる。





「ひ、…ご、ごめんなさいっ!」

さっきの態度とは豹変し、防御と言わんばかりに手を顔の前にやり怯えた目を覗かせる。


あ、そうだった。
こいつの二重人格、何か慣れねーんだよな。




一気にイラつきが吹っ飛び、面白さに思わず笑いがでる。


「ナツ、お前相変わらず面白れーなっ」


「へ…?」




ぶん殴られると思ったのかきょとんとし、胸に手をあててほっとしているようだ。

あーあ、んなことしたら無償にいじめたくなんじゃねぇか。




「まぁ、許さねーけどな。」


ニヤリと笑って見せると、ぎょっとした顔で見上げてくる。
その顔がますます俺の黒さを増悪させる。




「か、勘弁して下さいっ…!何でもするからっ」


「何でも…?」



期待通りの反応に自然とグレイの口端が緩む。



「はいっ!」



涙目でこちらを見上げる必死のナツ。
この時、自分の言った言葉に後で後悔することになるとはナツは予想打にしていなかった。




「よし。じゃあ俺んちこい。」
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