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□神様になんて祈るだけムダ
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ある程度の語学(日本語の読み書きから英語の読み書き、サッチには他の語学も叩き込み中)も、出来るようになった。合間を見て他にも知識を教えていくこと3日。

『まぁ、合格かなぁ…』

飲み込みの悪いエースがやっと合格点に達した。梵天丸は己の夢のため、マルコは知らないことを覚えるという行為が面白いらしくすんなりと覚えていったのだが、エースだけは違った。勉強そのものが嫌らしい。ようやく最低限の合格ラインに達した今…灰になっている。

『エースも合格したことだし…行きますか、異世界。』

あまりにも飲み込みが悪すぎて思わず提示したご褒美。
暁緒の世界へ行く。
暁緒はあの月見酒のあとすぐに帰ったため、寝ていたがきんちょ共は別れの挨拶をすることがなかった。梵天丸はもちろん、他の3人も結構ショックだったらしい。そこでこのご褒美の提案。ある程度の知識を身に付けたらあの世界で危険はない。あたしが側にいるならなおさらだ。暁緒との約束もあるし、会わせたいヤツもいる。服も買いたい。次に行くならあの世界だと決めていた。
そこからは怒涛の追い上げ。エースが合格ラインに達しなければ行けないことに気付いた3人がちょこちょこ教えながら過ごした。エース自身もこのままじゃヤバいと思ったらしく、必死だった。お前最初のニアミスみたいなギャグみたいな間違いは何だったの?ってくらい知識を身に付けていった。これが頭から抜けないのを祈るよ。

『異世界でのお約束は?』

「変なのがいても無視。」

「知り合いだからって勝手について行かない。」

「沙羅に迷惑かけたらアイアンクローよぃ。」

「頭使ってよく考えること。」

『その通り。約束破ったらアイアンクロー。問題起こしても自分で解決しろよ。馬鹿は置いて行くからな。』

まぁ、あの世界ならまだ安全だ。あたしの側にいるならなおさらな。約束を確認しつつ向かうは玄関。今回はちょっと違ったタイプで世界を渡ってみよう。全員に靴を履かせ、玄関の前に立つ。

『ようこそ、異世界へ。』

玄関を開けるとそこは異世界でした。

(なんてベタすぎ?)
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