長編

□もう1人の天才
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烏野の守護神

その言葉を聞いて密かに
興奮している自分がいた
だって…守護神って
リベロの可能性大じゃないですか!
元リベロとして期待してしまいますよ!

日向くんも興奮していた…?
あれは自分の世界に入ってるのかな?

「なんだ 他にも部員いるんですか!」
影山君が興味深そうに
菅原先輩に問いかけたが
「……うん 居るよ」
その顔はなんだか悲しそうなものだった




「影山なんかすごくなってたな」
青城の体育館で俺に向かって
岩ちゃんがそう言った
「うん…から回ってた天才が
才能の行き場を見つけちゃったんだから
もう凡人は敵わないんじゃない?」
「へえ お前でも敵わないのかよ」
「トスはね…トス回しで
飛雄に敵う奴 県内にはいないんじゃない?
まあ サーブもブロックもスパイクも
負けないけどね」
「トスも負けてないって言えよ!
クソ及川!」
岩ちゃんが俺めがけてボールを投げた
痛いよ!岩ちゃん!
「だからこそレシーブを崩すんでしょ
どんなにトスが凄くたって
ボールがセッターに帰んなきゃ
意味がないんだから …公式戦で
烏野と当たったら…

レシーブめっちゃくちゃに乱して
マトモにトス回しする機会なんか
与えずに

「1人だけ上手くたって 勝てないんだよ
ドンマイ」って言いたい!言いたい〜!
そして名無しちゃんに俺のとこに
おいで!って言いたい!!」
俺はありったけの思いを吐いた

「………」
え、なんで岩ちゃん引いてるの?
天才ってムカつくじゃん
しかも名無しちゃんと一緒とか
腹立つよ?
「俺は女にキャーキャー言われてる奴の
方がむかつく」
「僻みはみっともないぞ!岩ちゃん!」
その後も俺はボールを当てられた
「まあ…確かに苗字は
可愛くなったよな…」
「え!?何岩ちゃん!まさか狙ってるの!?
そんなの許さないよ!」
「はあ!?な、なわけーねだろ!クソ及川!
ぶん殴るぞ!」
「全く油断も隙もない!」
ほんと全く皆、
名無しちゃんは俺が手に入れるんだから
邪魔しないでよね
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