テニプリBL

□あの時から…
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「あぁ…。キミ。いたの。」


3人が部室の扉の方を見るとやはり手塚だった。
不二は顔はいっきにドSの笑みへ。桃城なんかもう何も言えない。手塚から目をそらしている。


「何の話しをしていた?」


いつもの手塚ではない。どうみても不二に対抗しているドス黒顔。あぁ、怖い。ただ、リョーマはお構いなし。荷物を持って手塚の傍へ。


「遅かったね。ぶちょ。さっ、帰りましょ。」


これだから天然さんは。そう思ったのは手塚だけではなかった。手塚は一つ小さな溜め息をついて荷物を持つと、部室から出ていった。


「じゃあね。不二先輩、桃先輩。」


手を振って笑顔を見せるリョーマ。二人は幸せだった。
























帰り道、手塚の気分は悪いまま。別にリョーマが悪いわけじゃないのに。
そして、手塚から切り出された一言。


「越前、今日はあいつらと何を話していた?」

「えっ…。別に…。何でもないから…。」


リョーマの声はだんだん小さくなっていく。手塚はまたもう一つ溜め息をつく。そして、リョーマの前から唇を奪う。リョーマはもちろんびっくりしてその瞬間をすごした。


「何を話していたか知らんが、お前は俺だけを見ていればいい。お前は俺だけを愛していればいい。」


手塚にしてはなんと大胆な。という言葉。
リョーマは小さく「はい…。」と…。けれど、本当は乙女なリョーマだから抱きつきたかったに違いないが…。
































「桃、僕、帰るけど…。」

「俺も帰りますっ!!」


二人で帰るのは初めてくらい。部室の鍵もかけて帰り道へと足を進める。
このまま無言は嫌だった桃城はなんとか話しを切り出そうとしたがわからずどうしようか困っていると、不二から一言。


「桃は手塚のことどう思う?」


桃城からの言葉はなし。さっきの話しをきいてからこの調子。


「僕はあの2人、幸せになると思うよ…。絶対…。」

「え…。不二先輩??」


桃城は逆だと思っていたから不二の言葉にびっくりして俯いていた顔を上げる。


「だって、越前はもとから手塚のことを好きだったわけだし。好きじゃ無かったとしても、手塚が好きにさせた。大体、手塚は元々好きじゃない相手となんか付き合うわけがないからね。」


「そうなんすかねぇ…。」


桃城はまだ信じられなかったが、もうあまり考えないことにした。

2人の幸せを願って…。






















ねぇ、国光。俺をもっと愛して。俺は国光が好きだから…。






あの後の告白…。





嬉しかった…。





俺はいつでも愛してる…。





国光を…。













END








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