テニプリBL

□あの時から…
3ページ/5ページ

「それが手塚だったの?」

「うん…。」


不二は腕を組み、その話しを聞いていた。桃城はと言うとやっぱり驚いていた。


「その後…」






























手塚が声をあげた事によって、男3人は逃げていった。リョーマは怖くて怖くて。いつもは流れない涙が今日は何故か頬をつたっていた。それを見た手塚はリョーマの左の手を握ってあげた。リョーマが手塚に抱きついたのもその瞬間だった。


「越前…。」


「ぶちょ…っ…ぅ…。」


手塚はなんとかリョーマの手を引いて手塚家へ。自室に入れてあげると、その瞬間また手塚に抱きついた。


「越前…。大丈夫か…?」


手塚がそうリョーマに聞くと小さく頷いた。けれど、手塚にはリョーマが大丈夫なんかには見えなかった。


「越前…。顔を上げろ…。」

「っ…やぁ…っ…。」


拒むリョーマ。けれど、手塚はさっきのことをリョーマの頭から消してやろうと必死。何度名前を呼んでも抵抗する。それは恥ずかしいからではない。手塚をさっきの3人組と間違えているのだ。
今のままではヤバいと思った手塚はリョーマに悪いとは思いながらも、強引にリョーマ顔を上げさせ激しく唇を奪った。


「っ…んっ…っ…!」

「お前は誰を見ている…。いい加減に現実を見ろ…。」


そんな手塚のイラついているような言葉にリョーマはいつの間にか手塚の顔を見つめていた。その目は泣きすぎて腫れてしまっていた。


「ぶちょ…。」

「あぁ…。そうだ…。」


ただ、今度は恥ずかしくなったらしく、また手塚に抱きついた。


「お前は俺だけをみていればいい…。」


手塚もいつの間にかリョーマを抱きしめていた。
その後いきなりベッドに押し倒されて…。































「何を話している…。」


その時、部室にはこの空気を壊す声が響いた。







次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ