短編

□思いをチョコに乗せて
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2月13日

菜「ねぇねぇ紫宛ちゃん!!」
「どうしたの?」

紫宛のもとに菜穂が駆け寄って来た。
菜穂の表情は不安に満ちていた。

菜「あの…さ…
料理とか得意?」
「そうね…まぁ得意よ
1人暮らしだし」

その瞬間、

ガシッ

「っ!?」

紫宛の手を掴んだ。

菜「紫宛ちゃん!!お願いがあるの!!」
「な、なにかしら…」
菜「私に料理を教えて欲しいの!!」
「料理?」

菜穂は頷いた。

「どうしたの、突然?」
菜「その…明日、バレンタインじゃん?」
「そうね」
菜「だから…その…」

菜穂は顔を赤らめた。

菜「し、真ちゃんにチョコ…あげたくて」
「なるほどね」

紫宛は頷いた。
それから紫宛は微笑んだ。

「分かったわ。一緒に作りましょう」
菜「!!紫宛ちゃんありがとう!!」

菜穂の笑顔に紫宛も笑ったのだった。



―――――――――――――――――――

高「しーおちゃん♪」

ぎゅっ

「きゃっ!た、高尾君?どうしたの?」

紫宛に高尾が抱きついてきた。
ちなみにこの2人は付き合っているのだ。

高「このあと一緒に帰らねぇ?」
「ごめんなさい。ちょっと用事があって…」
高「えー」

紫宛が断ると高尾はむくれた。

高「なにがあんだよー」
「それはその…」
高「せっかく部活が休みなのにさー」

高尾が拗ねていると、

グイッ

「きゃっ!」
菜「私が紫宛ちゃんとラブラブするのー」
高「な!!菜穂!?」

菜穂が紫宛の腕に抱き付いた。

高「どーゆーことだよ!!」
菜「見ての通りよ!!」

2人の口喧嘩が勃発しようとした時、

「と、とにかく!!今日はダメなの!!」

グイッ

菜「わわっ!!」
高「え、しおちゃん!?」
「それじゃあまた明日!!」

紫宛は菜穂の腕を引いて学校を出たのだ。



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