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□瞳の奥の人物は
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「よぅし、取り付け完了!やり方、覚えてるよね?」

ハンジが立体機動を取り付ける。
久しぶりに屋外に出た。周りには団員が大勢。確か参加しろとかそういう命令は無かったはずだけど。
その中にはやっぱりリヴァイもいて、何故かいたたまれない気持ちになった。


『・・・あんま覚えてないんだよなあ』

「これ」を使っていた頃の私は、確か体で覚えるタイプだったと思う。でも、最近は頭を使うことが多かったから此方の方も理解しなければ始まらない気がする。


『これでワイヤー・・・この仕組みは__』

ぶつぶつ呟きながら色んな所をいじっている私は、周りから見て結構可笑しい人だっただろう。
3分弱ほどで全ての構成をなんとなく予想できた私は、使ってみようと感覚を思いだそうとする。


案の定、宙に浮くことができ、目標だった大きな木の太い枝に着地した。
周りから感嘆の声が漏れる。

「流石だ、これでは練習は不必要感だったな」

いつの間に歩み寄ってきたのか、大木の根元にエルヴィンさんが立っていた。
上から見下ろすのもアレだと思ったのでパッと降りる。


ふっと大空を見上げると、憎たらしいほど青く澄んだ色だった。



『・・・・・・あぁー、ムカつくな』











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