図書委員のキミ
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ガラッー…‥
図書室に入るともう、数人いた。
本を読んでる人や、勉強したり、小声で話している人たち‥。
案外放課後も人がいる。
きっと落ち着くんだよね。
一番奥の窓側・・・・
私の特等席が、今日も空いていた。
この席は日当たりが良くて落ち着いて最高。
カバンを置き、本を探しに立つ。
『ミステリー小説・・・』
棚のプレートを順に見ていく。
うちの高校は、本に恵まれている。
けれどその分探すのも一苦労。
『ミステリー・・・
あった!』
・・・・けれど見たい小説は、手を伸ばしてギリギリな距離。
ためしに跳んでみると、楽々触れた。
『よっし!・・・ あ、』
さっきまであった本がない。
ぽっかりとそこだけ空間ができた。
「跳んで取るのは無茶だろ」
声のしたほうに振り向くと 、
背の高い男子生徒。
「はい」
『・・・ありがとうございます』
渡されたのは、取ろうとしていた本。
(「跳んで取るのは無茶だろ」)
って見られてたの??!
かあーっと赤くなる頬。
その場にいるともっと赤くなりそうで、すぐに棚から出た。
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