御題

□素直な恋の育て方
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『べ…別に、アンタのために
用意したわけじゃないから!』


学園一の美女(設定)は頬を
リンゴ色に染めて両手に持つ
弁当箱を主人公に押し付けた。
彼は満更でもない顔でそれを
受け取り、笑顔で有難うと一言。
そんな一場面を私はモニター
越しで目を凝らしていた。


「…ツンデレねー」


それは昨日の事だ。
志摩は当然の如く私に話かけて
毎度のようにメアドの交換を要求
し「しない」と決まり文句を私が
言う茶番が完成した日常の中。


「ツンデレって大変やわ…」


なんて小言を小さく漏らして
いた。志摩のその声は今まで
耳にした事ない相当精神的に
参ったような全く元気の窺え
ない声をしていた。


「…確かツンデレって、いつも
ツンとしてる



「」
 

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