青エク
□焼いても食わない(志摩→出)
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｢出雲ちゃん！｣
｢何よ｣
｢なんで奥村くんて出雲ちゃん
こと呼び捨てで呼んでるん？｣
｢私を『眉毛』とか『眉麿』とか
失礼極まりない呼び方をアイツ
が勝手に改めた結果よ。本当、
人を突然呼び捨てにするとか
信じられない。｣
｢そーなんや！｣
｢出雲ちゃん出雲ちゃん！｣
｢…何よ｣
｢さっき珍しく子猫さんと何を
話してたん？｣
｢…奥村燐の使い魔に似た猫を
知らないか聞かれたの｣
｢そーなんや！｣
｢出雲ちゃん出雲ちゃん出雲ちゃん！｣
｢………何よ｣
｢さっきまた坊と喧嘩してたけど
何をまたやらかしたん？｣
｢………授業のいざこざ。｣
｢そーなんや！｣
｢出雲ちゃん出雲ちゃん出雲ちゃん出雲ちゃん！｣
｢…………｣
｢さっき奥村先生に｢五月蝿い！｣
｢あ、五月蝿かった？もうちょい
声下げて話すわなー｣
｢正確に言うわ。うざい。
過干渉の枠を越えてるわ、
粘着的な変質行為よそれ｣
｢………………出雲ちゃんが
面倒臭い程厚い壁建てるさかい
わざわざ遠回しに言うてんのに
それはないで…｣
｢はぁ、言いたいことあるなら
はっきり直接言いなさいよ｣
｢言うても意味ないやん
出雲ちゃん受け流すさかい｣
｢別に日常茶飯事抜かす取るに
足らない軽々しい言葉でなきゃ
耳も貸すわよ｣
｢…出雲ちゃんを貸して下さい｣
｢は？なんて？｣
｢…なんでもありません｣
(どうせ受け流されるし)
｢怒ってるの？｣
｢拗ねてんの｣
(コイツの気持ちがわからない)
【おわり】