入れ替わりキャンディ

□第二話
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そう、この日は至って普通だったのだ

少し違うのは、練習がいつもより早く終わる。ということだろう
しかし、誠凛高校バスケ部のメンバーに変わりはなかった

……ただ一人
ご機嫌過ぎるカントクを除いて


***

「黒子くん、ちょっといい?」

「なんですか?」


いつもより早く部活が終わり片付けていると、とてもいい笑顔のカントクに声をかけられる

正直言って、嫌な予感しかしない


「実はこの前さつきちゃんと買い物に行ったの」

「はぁ……」


いつの間に名前で呼ぶほどに仲良くなったのだろうか
むしろ仲は悪いように見えていた


そんな僕の考えを見抜いたのか

「それがねー?共通の趣味があったの!!それに関してはすごく意見もあってね。それで仲良くなったの」

「そうですか。それでどうしたんですか?」


カントクと桃井の共通の趣味は思い付かないがとりあえず話を進めたく思い聞いてみる

するとカントクは思い出したかのように目を輝かせる


「それでね、面白いもの。見つけたの」


満面の笑みを浮かべたカントクが自分の前に手を差し出す

その手の上を見てみるとそこには様々な色をしたキャンディーがのせられていた


「これは……?」

そのキャンディーは見る限りごく普通の飴玉だ
特徴と言えば綺麗な丸形、そしてとても色鮮やかだというだけだった


「この飴の何が面白いんですか?」

そう聞くと

「良かったら、これ火神君と食べてみて!!きっと面白いことが起こるわよ?」

という答えになってない答えを返され
てに赤い飴玉2つを渡される

「いえ、大丈夫で……」

「まさか、断るなんてことしないわよね?」


先ほどまでとは違う黒い笑みを浮かべたカントクに逆らえるわけもなく
仕方なく少し離れた場所でイスに座り休んでいる火神くんに近づき、話しかける

「火神くん」

「どうした?」

「良ければこの飴いりませんか?」

そう言いながら貰ったうちの1つを差し出す

怪しまれるとまずいのでカントクから貰ったということは黙っておく

「おっ!サンキュ」

なんの疑いもなく受け取り早速口に含んだ火神を見て自分も飴玉を口に入れた


すると一瞬だけ視界が真っ暗になる

しかし、それはほんの一瞬
だが、一瞬だったはずなのに
気付けば自分はイスに座っていた

そして少し上から声が聞こえた


「ん?なんか一瞬暗くなったような……てかこの飴うめぇな」

その声は火神の声より少し高く
むしろ自分の声のよう……いや、そのものだった

不意に顔を上げ声のした方を見る

「「…………は?」」


声の主と目が合い声が被る
声の主は目を見開き何かに驚いているようだ

そして自分も同じように目を見開いているだろう


何故なら目の前にいたのは

………自分だったからだ


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
これが始まり

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


付け足しですがリコと桃井は腐女子設定です

キャラ崩壊も甚だしいです(-_-;)
 

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