短編
□たまには
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「真ちゃん!!」
ガバッと抱きつく
「高尾、行きなり抱きつくのはやめるのだよ」
「気にしない気にしない!」
緑間は諦めたのかため息をつく
あれ?そういえば…
「真ちゃんって俺のこと名前で呼んでくれたことなくね?」
「いきなり何を言っているのだよ……」
「何かふと思ってさ〜。なぁ、たまには名前で呼んでみろよ」
一度くらい、緑間の口から聞いてみたい
「お前だって俺の名前を呼んだことはないではないか」
「は?いつも言ってね?」
そりゃあ時々名字でも呼ぶけど……
「いつものはあだ名のようなものだろう。ちゃんと呼ばれたことなど一度もない」
あ、そっか
別に普段真太郎っていってるわけじゃないもんな
「じゃあ俺が真ちゃんのこと名前で呼んだら俺のことも名前で呼んでくれんの?」
「さぁな」
毎度お馴染みのしるこをすすりながら答えられる
「え、なに。真ちゃんは結局俺のこと名前で呼んでくれないの?」
「そんなに呼んでほしいのか?」
「そりゃそうだろ……」
つってもこいつどうせ言ってくれな……
「和成」
…………え?
「へ?」
「お前が呼べと言ったのだろう」
〜〜〜〜っ!!///
行き成りとかっ!
てかさっきまで全然呼ぶ気なかったじゃん!!
俺が顔を真っ赤にして固まっていると
緑間に触れるだけのキスをされる
「ちょっ!!真ちゃん!!??///」
やべぇ!!マジかよ!真ちゃんからキスとか初めてじゃね!?
いつも俺から仕掛けてそしたら真ちゃんがしてくれてたのに!!
「まあ、たまにはな」
そう言いながら先に歩いて行ってしまう
漸く正気に戻った俺は赤い顔のまま、緑間の背中を追いかけた