弾丸論破

□強がり幼馴染と左右田5
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『私は』


「・・・」


『私はどうすればよかったのよ』


そういってみっともなく泣く私を、田中はただ黙って見守っていた


『だって、どうせ叶わないのなら離れたほうが傷つかないと思ったのに・・・なのにどうしてよ』


「貴様は・・」


田中が何かを言おうとした時、教室の扉が突然開いた


そこにはソニアさんを追って帰ったはずの和一がいた


「おい田中!何人の幼馴染泣かせてんだ」


和一は田中に近づくと彼の胸ぐらをつかんで立ち上がらせた



「フンッ、貴様がこの者の心中を理解しようとしないからであろう」


「なんだと・・」


「それといつまで”幼馴染”という鎖で縛りつけるつもりだ、貴様は一生その鎖で縛りつけておくつもりなのか?」


『ちょっと田中!?アンタ和一になにいって』


「いいわけねーに決まってんだろ」


「ならさっさというのだな」


田中は胸ぐらをつかんでいた和一の手を払い日誌を持って去っていった


「お前に言われなくてもそのつもりだっつーの」


もうこの場を去った田中に向かってか、和一はそうつぶやいた


「なぁ、田中となに話してたんだ」


真剣な顔で聞いてくる和一

それでも素直になれない私は、心にも思っていないことが口から出る


『別にアンタには関係な「俺は!」』


「俺は・・昔のお前は知ってても今のお前は全くっていっていいほど知らねえ」


「だから俺はお前のことをもっと知りたい」


『和一・・?』


「いいか、1回しかいわねーからな」


うそ、これって・・自惚れてもいいの?


『ま、まって』


「待たねー」


「ずっと我慢してたんだからよ、いい加減いわせろ」


私はこんなに真剣な和一をみても、そんなことあるわけないと頭で否定した

だけど気持ちは和一の次の言葉を待っていた


「俺はお前が好きだ、小さいころからずっとな」


『うそ・・・』


「お前、俺の一世一代の告白を嘘って・・」


『私は、ソニアみたいに可愛くないし意地っ張りだし素直になんて一生成れないと思う・・・なのになんで』


段々と小さくなっていく自分の声に、和一の視線に、私はまた泣き出しそうになった


「わかんね、気づいたらスキだったからよまぁー1ついえることはお前だから好きなんだよ」


『なにそれ』


「うっせ、で?返事は」


『幸せにしないと許さないから』


そうやって可愛くないことをいう私にあなたはただ一言


「まかしとけ」


っていってキスをくれた

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