弾丸論破

□白夜ちゃんにドキドキ
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「だっはー!白夜ちゃんは今日もイケメンっスねー」


教室の端にいる唯吹ちゃんの声が聞こえた

唯吹ちゃんの会話相手は、超高校級の御曹司である十神白夜くんだ


「マジっスかー!?初耳っスよ白夜ちゃん」


唯吹ちゃんの声は聞こえるけど十神君の声は全然聞こえないから、なんの話してるのか全然わかんないや・・・


「ならまずはコミュニケーションからっスよ!」


「お、おい」


十神くんの声が初めて聞こえたなーと、他人事のように思っていたら唯吹ちゃんが十神くんの腕を引きながら近づいてきていた


「白夜ちゃんとかどうっスか?」


『・・へ?』


「おい澪田!いい加減手を離せ」


十神くんは勢いよく唯吹ちゃんの手をはらうと身なりを整え始めた


『唯吹ちゃんと十神くんって付き合ってるの?』


「なっ!?」


「え、そう見えるっスかー?いやー、照れちゃうっs「おい、ちょっとこい!」」


顔を若干青くした十神くんが唯吹ちゃんの襟元をつかんで私から少し離れたところで内緒話をはじめた


しばらくなにかをこそこそと話したかと思うと、唯吹ちゃんが咳払いを1回した後私を見た


「えーっと、白夜ちゃんがお話をしたいらしいんスよ」


「おい、澪田」


「はっきりいわないとこの子はわかってくれないんスよ!鈍感子ちゃんっスからね」


『十神くんが私なんかと話したいの?』


「そうなんスよ!白夜ちゃんったら話したくて話したくて夜も眠れないって言うんスよ〜」


「俺はそこまではいってないぞ、お前の連れに芸術家がいると聞いて話をしてやってもいいといっただけだ」


『あ、そういうことだったんですか』


「・・・・・そういうことだ」


どこか歯切れ悪く十神くんはそういった

そんな十神くんを見て唯吹ちゃんはため息をついた


「あーあー白夜ちゃーん・・」


「だまれ」


「そんなんだからいつまでたっても気づいてもらえないんスよー、白夜ちゃんの本当のき・も・ち」


「俺が話すまで俺の気持ちなど知りもしないお前にはいわれたくないぞ澪田」


「あれっスか?白夜ちゃんってば意外と草食k「澪田・・」きゃー、白夜ちゃんが怒ったぁああ!!」


走って逃げた唯吹ちゃんを追おうとした十神くんは足を止め私をみた


「俺はお前の才能に興味がある」


『はい』


「だが、お前自身にも興味がある」


『へ?』


「明日から覚悟しておけ」


そう言い残し、十神くんは唯吹ちゃんを追いかけていってしまった


残された私の顔がほんのり赤くなっていたことは誰も知らない


 

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