ステッラカデュート ブック

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次の日は朝から教室に足を運んだ
扉を横に引けば簡単に開く
無言で教室内に入ると周りから痛いほどの視線を受ける


そう言えば自分の席を知らない


うーんと教室の入り口で立ち止まっていると背後に大きな影
振り向き見上げれば昨日見慣れた改造学ランが目に入った

「あ、空条さんおはようございます」

挨拶すると教室はざわつく

「空条さん私の席分かります?」

彼は顎でその場所を指す
教室の窓側一番奥
校庭が一望出来る立地条件は最高の場所だ

「ありがとう御座います」

なまえの席を知っている所、彼は屋上で別れた後教室に戻ってきてこの席順を確認したのだろうか
まさか同じクラスだとは二人とも思わなかったはずだ
なまえは承太郎に頭を下げ、ざわつき怪奇の視線や嫉妬の視線を向けてくる生徒達の間を抜けて自分の席に腰を降ろす

陽当たりもバッチリ

鞄の中の教科書やノートを机の中にしまい込んでいると右隣の席の椅子が引かれる音に視線だけ向ける
どかりと座り机の上に乱暴に鞄を置く空条承太郎の姿が目に入った

お隣さんだったのか

視線を戻し机の中に入れるものを全てしまい込む
全てをしまい込むと机にひじを突き校庭を見つめた
暫く見ていると横から低い声がした

「…また見てんのか」

呆れたような馬鹿にしたような言い方だ

「だって桜、綺麗じゃないですか」

言い返しながら目を細め小さく笑う
やれやれだぜ、と良いながら学帽を深めに被る
すると女の子特有の高いつんざくような声が教室中に響く


「JOJO!この子誰なの?!」

「そうよっ!貴女ちょっとJOJOに対して馴れ馴れしいんじゃないの?!」

「(必死ね彼女たち、なんだか可愛いわ)」


騒いでいる彼女たちにバレないように鼻で笑う

「ごめんなさい、馴れ馴れしくしたつもりはないの。昨日空条さんに道を教えて貰ってそれで彼のこと知ってたの」

私は平気で嘘を付く

「そうよねえ…空条さん?」

彼女たちから視線を空条承太郎に向ける
彼は学帽を深く被ったまま無言を決め込んでいた
この状況を打破するのに彼は非協力的らしい

「そう言うことだから」


そう言った時丁度チャイムが鳴り教室に担任であろう先生が入ってきた
騒いでいた女子生徒は散り散りになり自分の席に腰を降ろす

1限目は体育か、つまらない
何故朝から体を動かさなければならないのか全く理解が出来ない

そんな事を思っているとSHRの終わりのチャイムが鳴った
各々仲の良い友達の所に行ったりして教室は途端に沢山の声に包まれた




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