「メローネ?顔色悪いけど…」
「あ…あのさプロシュート…インペラトリーチェって…腰ぐらいまでの金髪で右耳に髪かけてたんだよな…目はどちらかと言うとキツい感じじゃなくて丸くて可愛い感じで左目の下に泣きぼくろがあって俺と同じ目の色じゃなかった…?」
「おぉそう言えば確かそんなか…ん、じ…」
プロシュートはどんよりとしたメローネの顔をまじまじと見るとだんだん顔を曇らせていった
突然立ち上がり拳を構えて叫んだ
「…メローネてめえ…よく見たら少しあの女に似てるじゃねーかあ!」
勢いのままメローネの左頬に拳をめり込ませればメローネはベネ!と叫びながらぶっ飛ばされた
その様子にアジトにいる全員の時が止まった
左頬を撫でながらヨロヨロと立ち上がるメローネの胸倉を掴んでプロシュートは揺さぶる
「なんか知ってんだろメローネ!吐け!」
「ちょっ…プロ…シュ…ト!ほんとに出ちゃう!お昼に食べたマルゲリータが出ちゃう!」
段々顔色が悪くなるメローネとそれでも喜々として揺さぶり続けるプロシュートにリゾットは頭痛を感じ思わずデスクに突っ伏した
「あ、兄貴なにやってんスか?!」
買い出しから帰ってきたペッシはアジト内の不穏な雰囲気に冷や汗をかきまくっている
「兄貴落ち着いてくださいよぉ!オレ、メローネさんのお客様連れてきたんスから!」
「お客様?」
アジト内の誰しもが揃えて声を上げさっきペッシが入ってきたアジトへの唯一の入り口を見つめた
一瞬静まり返り、それを見計らっていたようにひょっこりと女が顔を出した
「……私の可愛いメローネはどこ?」
「ね…姉ちゃあぁん!」
「あぁっ!メローネ!」
お互いが花が咲いたような笑顔を浮かべメローネはプロシュートの腕を振り払い女に飛び付いた
飛び付いてきたメローネを抱き締め再会の抱擁を楽しむ
「てめえは…!」
メローネとの抱擁を楽しんでいる女に向かい指を指したままプロシュートは叫んだ
その声に聞き覚えがあったのか女はパッと顔を上げプロシュートに向かい指を指した
「あんたは…!カジノにいた美しいモノ…!なんであんたがここに!」
「ここは俺の職場だ」
「ちょ、ヤダ有り得ない!私はただ可愛い可愛いメローネに会いに来たのになんで美しいモノと顔合わせなきゃいけない訳ぇ!」
一定の距離を保ち騒ぎ立てる2人を見ながら他のメンバーは部屋の隅へと集まった
「どう言うことだメローネ」
「あれうちの姉ちゃん」
「まじでか」
「…結構可愛いな」
「目細めた時なんか似てる」
「メローネさんを探してたみたいだったんで連れてきたらこんなことになるなんて…っ…すみませんッス!」
上からリゾット、メローネ、ギアッチョ、ホルマジオ、イルーゾォ、ペッシである
このままでは状況は変わらないと、相変わらず口喧嘩を止めない2人にメンバーは割って入った
「落ち着けプロシュート」
「姉ちゃんも落ち着いて」
威嚇し合う2人をとりあえず向かい合わせにソファに座らせる
「さて…君名前は?」
「ナマエよ」
「俺はリゾット。一応このチームのリーダーをしている」
「じゃあメローネの上司って事ね、いつも弟がお世話になってます」
リゾットとの握手を皮切りに他のメンバーとも挨拶を交わした
最後に残ったのはもちろんプロシュートで相変わらずガンを飛ばしている
横に座るリゾットに肘で小突かれプロシュートはしょうがないと口を開いた
「……プロシュートだ」
「ふーん…宜しくして欲しくても宜しくしてあげないからヨロシク」
「……はぁ…つーかよォなで俺だけ目の敵にするんだ?」
「なんでってあんたが美しいモノだから」
「それを言ったらリゾットやイルーゾォやメローネなんかも俺には劣るがそれなりの顔してんだろおが!」
「リゾットはイケメン、イルーゾォとメローネは可愛い部類に入るから美しいモノ部類じゃあないの」
ちなみにギアッチョとホルマジオは男前部類、ペッシも可愛い部類よ、とどや顔で言うナマエにプロシュートは頭を抱えた