BL

□小ネタ
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「なぁ、恭弥。足の爪切ってくんね?」

「それくらい自分でやりなよ」

「足の爪って自分で切りにくいじゃん」

「そう?僕はそうでもないけど」

「なぁーなぁー恭弥ぁ。たまには良いだろ」

「しょうがないな…今回だけだからね」

「やった」

爪切りを片手にぐぐっと体を前に曲げた体制で、じっと恭弥を見つめながら猫撫で声で頼み込んで数分。
やはり恭弥が先に折れた。

何だかんだで恭弥は俺に甘いから、余程の事じゃなければ大体俺の言う事を聞いてくれる。

「ほら、爪切り貸して」

言われるままに爪切りを渡してうきうきしながら恭弥の様子を眺める。

恭弥は爪切りを片手に新聞の折込チラシを広げて俺の足の下に敷いた。

「……何」

その行動をあまりにじっと見ていたせいか、恭弥が首を傾げて俺を見る。

「いや。何でも」

「変なの」

にっこり笑って爪切りを促せばパチンパチンと音を立てて恭弥が爪を切っていく。
何だか少し擽ったい。

「顔がだらしないよ」

にまにましながら俺の爪を切る恭弥を見ていたら睨むような視線が飛んで来た。

「気にすんな」

そう言ってぽんぽんと恭弥の頭を撫でたら無視するように黙り込んでしまった。

そんな恭弥も可愛いと思うのは末期だろうか。



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2009.03.02

ブログより転載。
ネタメモに続きの書き掛けあるんだけど、完成させるかは気分次第。



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