ポケモン不思議のダンジョン・ギルド対決!!〜プクリンギルドVSアバゴーラギルド〜
□前夜〜プクリンのギルド
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チリン、チリーン。
「みなさーん。食事の準備が出来ましたよー」
チリーンがベルを鳴らして、ギルドのポケモン達に言った。ギルドのポケモン達は、待ってましたとばかりに食堂に向かった。
〜三十分後〜
いつもなら、食べ終わったらすぐに寝床につくギルドのポケモン達だが、この日に限っては、全員で明日のことについて話の花を咲かせていた。
「親方様。明日のいつ頃に到着する予定なのですか?」
ペラップがプクリンに問う。
「今日、ペリッパーの速達で手紙が来てね♪お昼前には到着する予定らしいよ♪」
「いよいよ明日だな」
「楽しみでゲス!」
「今夜眠れますかね、父さん」
「そうだなあ……」
「ヘイ、ヘイ!待ち遠しいぜ!!」
「本当ですね!キャッ」
「キャーー楽しみですわー!!」
「グヘ。グヘヘヘヘ!」
ギルドのポケモン達はとても楽しみでしょうがないようだ。グレッグルは何が言いたいのかは分からないが……。
「うん♪アバゴーラもすごくみんなに会うことを楽しみにしてるって手紙に書いてたよ♪」
プクリンが言ったその言葉を聞いて、
「えっ。アバゴーラ親方様からの手紙だったんですか?」
キマワリは確認するよ
うにプクリンに聞いた。
「うん♪」
「実は、親方様とアバゴーラ親方様は、今日まで手紙のやり取りをしていたんだ」
プクリンが軽く返事をした後、ペラップが詳しく説明してくれた。
「あの時の手紙は二つあったんだ。一つは観光客の代表。もう一つは、アバゴーラ親方様からの手紙だったんだ」
「そうだったんでゲスかー」
ビーダルが納得して頷いた。
「返事を書いたらアバゴーラから、『先に親方同士で語りませんか?』って返事が来たんだ♪だから、今日まで色んなことを手紙で語ったよ♪」
と、プクリンは楽しかったとみんなに言った。
「そういえば親方様。アバゴーラ親方様ってどんなお方なんです?」
と、ペラップがプクリンに質問をした。どうやらペラップも、どんなやり取りをしていたのか知らないようだった。ギルドの弟子達も「聞きたい、聞きたい」と言ってきたので、プクリンは、
「アバゴーラは水、岩タイプのポケモンなんだって♪後は、けっこうなお年寄りってことぐらいかな?手紙のやり取りだから」
と、答えた。確かに、手紙のやり取りだけでは情報は限られる。
それでも弟子達は、
「水タイプか……俺みたいにハサミとか付いてるのかな?」
「ハサミじゃ手紙が書きづらくないか?」
「そういえばヘイガニって、文字書けるんでゲスか?」
「書けるに決まってんだろ!」
「岩タイプも持っているのですから……古代ポケモン類なんですかね?」
「その可能性は高いな」
などと、いろいろとアバゴーラの姿を想像していた。
「親方様。アバゴーラ親方様は、自分の弟子について何か書いていましたか?」
チリーンがプクリンに別の質問をした。
それを聞いて他の弟子達も頷いた。が、
「残念だけど、そのことについてはお互いに会ってからのお楽しみってことにしてるから、僕も知らないんだ」
プクリンは申し訳なく答えた。しかし、それからあることを思い出した。
「あっ!確か、ポケダンズのようにギルドを卒業した探検隊がいるってことは言ってたよ♪“毎度困った三匹”だってことぐらいしか教えてくれなかったけど」
『へぇー』
弟子達は興味をもち、
「毎度困った三匹?」
「どんなポケモンでしょうね?」
「また楽しみが増えたな」
などと、またいろいろと想像の会話を始めていた。
食事が終わってから一時間以上も話してしまったため、ペラップが
「そろそろお開きにしよう♪」
といい、弟子達は自分の部屋に戻っていった。
〜プクリンの部屋〜
プクリンは、アバゴーラに手紙を書いていた。
『――アバゴーラ。僕のギルドにも卒業した探検隊がいるんだよ。仲良しの二匹だよ。――――――――例の件については、明日ゆっくり話そうね。それじゃ、明日ね。おやすみ。友達!プクリンより』
プクリンは書き終えた手紙を封筒に入れ、部屋の窓まで持っていった。そして、窓を開けると……。
「待たせてごめんね。これをアバゴーラに……」
「いえいえ、大丈夫ですよ。待つことも仕事ですから」
大きな口と帽子のような頭の形をしている“ペリッパー”というポケモンは、プクリンの手紙を受け取り、持っているバックにしまいながら言った。
「速達ですよね。では、しっかりお届けさせていただきます」
――バサッ、バサッ
ペリッパーは海に向かって飛んでいった。
ペリッパーを見送ると、
「さてと。僕も早く寝よ♪」
プクリンは窓を閉め、自分の寝床に横になると……。
「――ぐぅー……」
と、たった三秒で眠りについた。
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