ポケモン不思議のダンジョン・ギルド対決!!〜プクリンギルドVSアバゴーラギルド〜

□遠い地方の存在
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「「イッシュ地方?」」

「そうだ♪」

リオンとピカリの問いにペラップが答えた。

「実は、私達が住む地方以外に、“イッシュ地方”という所が海を越えた所にあってね。そこには私達が見たことがないポケモン達が暮らしているんだよ♪」

『俺(私)達が見たことがないポケモン!!?』

リオンとピカリ、そしてギルドの弟子達全員が驚いた。
リオンとピカリがプクリンのギルドに到着し、急いでギルドの地下二階まで降りた所、そこにはギルドの親方プクリンと、その一番弟子でパートナーのペラップはもちろん、キマワリとチリーン、ドゴーム、ヘイガニ、グレッグル、ディグダ、ダグトリオ、そしてビーダルと、ギルドの弟子達全員が二匹のことを待っていたのだ。

「待っていたでゲス」

ビーダルは、ポケダンズが世界を救った後まではまだ“ビッパ”だった。半人前の彼は、その後もギルドの修業を頑張り、経験を重ねていった結果、今ではギルドのみんなに見直される程にまで成長していた。そして、リオン達とあまり変わらない時期に、彼も“光の泉”に行き、ビーダルに進化したのだ。

「海を越えた所に別の地方があったことだけでも驚きなのに。私達が会ったことがないポケモン達がいるなんて、もっと驚きですわ─!キャ──―!!」

キマワリがいつも以上に興奮しながら言った。もちろん興奮したのは彼女だけではない。

「ヘイ、ヘイ!会ってみたいぜ!!」

「どんなポケモン達なんでゲスかね!?」

ヘイガニとビーダルもキマワリに続いて言った。他の弟子達も、興奮しながら同じ話をしていた。
それを見てペラップは、

「全員静粛に!!まだ話は終わってない!!!」

と、怒鳴り声をあげた。
その声を聞いて、全員が静まらないわけがなかった。

「全く!……まぁ、これを聞いたらまた騒ぐかもしれないが……」

と言った後、ペラップはいつもの調子で話を続けた。

「実は、十年くらい前から、イッシュの者達が私達の地方まで渡るための船を作っていてね」

「船を……十年前から!?」

と、ピカリが思わず口を開いてしまい、それからすぐに口を両手でふさいだ。
ペラップは、それを気にせずに答えてくれた。

「あぁ。その方達も私達会いたかったんだろう。そしてついに、その船が完成したんだ♪」

『!!』

全員がそれを聞いて一瞬ざわめいたが、ペラップの怒鳴り声を思い出し、すぐにまた静かになった。
それを見て、ペラップは「よし」という風に首を縦に振って話を続けた。

「今日、その方達から手紙が来てね♪」

「それってもしかして……」

リオンが全員を代表してペラップに聞いた。そして、その予想は的中した。

「あぁ♪一週間後くらいに、こちらに来るそうだ♪」

と、これを聞いて騒がないポケモンが一匹もいなかったことは言うまでもない。
ペラップも、さすがにこれは仕方がないと思った。しかし、「まだ話があるぞ」とポケモン達を落ち着かせ、話の続きを始めた。

「来るのは観光客だけじゃないぞ♪その地方で活動する探検隊ギルド。“アバゴーラのギルド”の方達も来ることになったんだ♪」

「アバゴーラのギルド?」

ピカリは頭の上に?マークを浮かべた。

「我々プクリンのギルドと同じくらい有名なギルドだ♪その弟子の探検隊だけでなく、そこの親方、アバゴーラ親方様も来るそうだ♪」

「それは会うのが楽しみになった!」

ペラップの話を聞いて、ドゴームはワクワクしながら言った。

「これから、トレジャータウンのポケモン達にもこのことを伝える。お前達も、プクリンのギルドの名に恥じないよう、イッシュのポケモン達と仲良くやってくれよ♪」

「いっぱい仲良くしようね♪友達!友達!〜♪」

と、ここでプクリンがここにいてからようやく言葉を発した。それまではペラップを除いて、誰もがプクリンの存在をすっかり忘れていた。
それもそのはず。
プクリンは、ついさっきまで、“目を開けたまま”眠っていたのだから……。

『はー―い!!』

ギルドのポケモン達は、二匹の言葉に返事をした。

「それじゃ、みんな♪仕事に戻ってくれ♪」

ペラップがそう言うと、ギルドの弟子達は自分の仕事に戻っていった。
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