歌×庭混合

□デート?男の子
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待ち合わせ場所。



『…あ。赤也君。やっと来ましたね』

「すんませんっす!俺、昨日夜遅くまで眠れなく――…っ!?!?」



30分の遅刻の言い訳と共に彼は言葉を止めた。


『…おかしい、ですか?』


普段と違う服、髪型になっている今。

もちろん、榊原真琴とはバレない程度に、だが。


いつも赤也君が見ている姿とは結構違うので引かれてしまうのではないかと少し不安だった。

赤也君は少し頬を赤らめたあと、ぶるぶると顔を左右に振って言った。



「すっげー似合ってるっす。っていうか、すげーかわいい…」


本心からいってくれているようで、少し照れる。

少し動きやすい服装にしてきたから、多分赤也君についていくことは出来るだろう。


『ありがとうございます。赤也君もいつもよりとてもカッコイイですよ』

「!、へへっ…そ、そうっすか?」

『ええ。とても』

「、あ、え、っと…い、行きましょっか」


赤くなった顔を俯かせながら歩いて行く赤也君に、そっとついていく。


昨日、仁王君が楽しみにしておれ、って言ってたから少し注意していたけど、別に大丈夫そうだ。


『どこに行くんですか?』

「えーっと…ああ。今更っすけど先輩ゲームとか大丈夫な方っすか?」



げーむ…。

ああ、ゲームセンターに行こうとしているのか。


『はい。大丈夫ですよ。あまりやれる機会はないのですが、とても興味はあります』

「まじっすか!じゃあ、こっち!」


急に今まで以上に元気を出して足を前へ向ける。

…ゲームセンターって1、2度くらいしか行ったことないような…。


確か、いろいろなゲームが置いてあって…。




「先輩、なんか今日いい匂いする」

『いい匂い?香水はつけてないですが…。髪かな』

「三つ編みじゃないからより香るってやつっすね。なんか、女の子ーって感じ」

『………それはいつも私は女の子ーって感じがしないってことですか?』

「いやっ、そうじゃなくて…。いつもより、ってことっす」


笑いながらありがとう、と返す。

デートって久々だし、こういうタイプの人とは初めてだ。


新鮮だー…。


赤也君は犬って感じがするから不思議と、なのかな。

レンは最早放浪猫だし。



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