星光の魔王-シュテル・ジ・エルケーニヒ-

□第8話
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「ハァ……」


あたしはアリサ・バニングス。昨日までごく普通の小学二年生だったのに今のあたしは普通の小学二年生じゃなくなった。


「どうした汝。溜め息は幸せが逃げると言うぞ」

「だぁれの所為だと思ってるのよ」


溜め息を吐くあたしを放って食事をする目の前の女の子。白いフリフリの服に紫色の髪の毛とそれを纏める赤いリボン。翡翠の瞳は吸い込まれそうに綺麗で。

こんな子が、あの魔導書。獣の咆哮と言われるネクロノミコンの原典。アル・アジフだなんて誰が思う?

しかもこの子は空想の存在。

でも魔術を使うところばかりか、あたしも魔術師になっちゃったし。

あたしはそう思いながら昨日の事を思い出していた。






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