星光の魔王-シュテル・ジ・エルケーニヒ-

□プロローグ
3ページ/3ページ

それが『私』の持つもっとも古く新しい記憶です。

それからは高町なのはという少女が『私』に切り替わり、私は今日まで生きています。

しかし世の中というものはどうしようもなく残酷なのでしょうか。

元々が一般人だった私に、彼女に代わって彼女の運命を戦えというのでしょうか。

確かに私も『前世』では、無意味な日常の中で非現実を夢見ていました。

しかし実際にその状況に置かれてしまうことに、私は恐怖と苦悩を感じています。

『高町なのは』はどうなってしまったのか――

私に彼女の代わりが務まりきれるのか――

正直この2年間はそんな恐怖と苦悩を胸に生きてきました。


「なのはー?入学式に遅れるぞー?」

「はーい。只今参ります!」


今日から私は2度目の小学生生活への門を開ける事になりました。

正直憂鬱です。

こう見えて私の中身は19――から2年経ちましたから21歳の成人青年なのですから。





魔法戦記リリカルシュテるん 星光の魔王-シュテル・ジ・エルケーニヒ-始まります。
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ