星光の魔王-シュテル・ジ・エルケーニヒ-
□プロローグ
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それが『私』の持つもっとも古く新しい記憶です。
それからは高町なのはという少女が『私』に切り替わり、私は今日まで生きています。
しかし世の中というものはどうしようもなく残酷なのでしょうか。
元々が一般人だった私に、彼女に代わって彼女の運命を戦えというのでしょうか。
確かに私も『前世』では、無意味な日常の中で非現実を夢見ていました。
しかし実際にその状況に置かれてしまうことに、私は恐怖と苦悩を感じています。
『高町なのは』はどうなってしまったのか――
私に彼女の代わりが務まりきれるのか――
正直この2年間はそんな恐怖と苦悩を胸に生きてきました。
「なのはー?入学式に遅れるぞー?」
「はーい。只今参ります!」
今日から私は2度目の小学生生活への門を開ける事になりました。
正直憂鬱です。
こう見えて私の中身は19――から2年経ちましたから21歳の成人青年なのですから。
魔法戦記リリカルシュテるん 星光の魔王-シュテル・ジ・エルケーニヒ-始まります。