星光の魔王-シュテル・ジ・エルケーニヒ-

□第3話
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あの誘拐事件からなのはは少しだか雰囲気が明るくなった。

毎日付き人のファリンと見舞いに来てくれるすずかとは互いに友情を感じている。

家族とも以前に比べて話すようにもなった。

特に姉の美由希はすずかと同じように毎日見舞いに来てくれる。

しかし兄の恭也はなのはが襲われたことをきっかけに、一年間武者修行の旅に出ると言い始めてしまった事には、さすがのなのはも止めて欲しかった。せっかく分かり合えそうな時期に傍を離れて欲しくなかったからだ。

家族の愛に騙しているような罪悪感を感じても、今はまだ話せる決心が付かなかったなのはは、それでもいつか話すことを胸に決めた。

入院生活から脱したあとは、火傷の定期検診以外は様子見で少し休んでから普通に学校に通っていた。しかし迎えに美由希や士郎が、時折恭也が来てくれるようになったりと、少し変わったところもある。

すずかの方も、必ずファリンが迎えにきてから帰るようになった。

そして2年生に上がる春休みの頃だった。






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