【APH】One's Partners
□episode 04
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「梅沙、遅いんだぜ!」
梅沙に連れられてフェリシアーノ達が厨房に行くと、勇洙が再び注文されたらしいチャプチェを炒めて待っていた。梅沙が厨房を出ていく際に下ろされた筈の袖は再び捲られている。
「あ…勇洙のことすっかり忘れてたヨ♪」
「あいごぉぉあぁぁーーー!?」
彼女の言葉を聞くと勇洙は半泣きになり、作りかけの料理をそのままにして奇声を上げながら何処かへ走り去ってしまった。
「こら、勇洙さん。火を使う時は絶対に目を放したらいけませんと何時も申し上げているでしょう?」
作り主がいなくなり、香ばしい匂いを出しながらジュウジュウと音をたてているチャプチェを菊は素早く炒め始める。
「菊、梅沙が酷いんだぜ……って菊ぅぅ!?何で[亜細亜亭(ここ)]に居るんだぜ?」
勇洙はすがるように菊の割烹着(かっぽうぎ)の袖を掴んで泣きついた。が、居るはずのない菊が目の前で完成したチャプチェを食器に移していることに驚き、目を見開く。アホ毛の中の顔もビックリして目が点になっている。
同じく厨房で料理をしていた蛍麗も驚いて手を止めたが、エプロンを着ているフェリシアーノやルートヴィッヒも厨房に入ってきているのに気付くと、どこか納得した表情をして飾りつけを再開した。