転生先は…ヘタリアの世界!?
□5章
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前回の話でイタリアは(ドイツから強制送還され)帰宅したが、今度は出稼ぎのためにドイツの家へ行ったのだった。
それから数日が経ったある日のこと…
イタリア宅
タッタッタッタッ…
ガチャッ!!
シチリア『ロマーノお兄ちゃん!』
シチリアは走ってきた勢いそのままにロマーノの仕事部屋のドアを開ける。
ロマーノ「おわっ!?」
バサッ
シチリアはノック無しにドアを開けたので、突然ロマーノの前に現れる形になってしまい、彼は読んでいた書類を盛大にぶちまけてしまった。
ロマーノ「いきなり入って来るな!びっくりしただろうが。」
シチリア『あっ…ごめんなさい。』
ロマーノ「ったく…で、どうした?シチリアーノ。」
二人は床に散乱している書類を拾い集めながら話を続ける。
シチリア『うん。あのね、ヴェニスお兄ちゃんから手紙が届いたよ。』
ロマーノ「バカ弟からか?」
シチリア『バカって…バカは外そうよ、バカは。』
ロマーノ「………ちっ、分かったよ。」
シチリア『ありがとう…じゃなくて、ドイツさんの家に出稼ぎに行ったヴェニスお兄ちゃんから手紙が届いたんだよ!!一緒に読もう?』
シチリアは書類の束を片手で持ち、空いている方の手で手紙を嬉しそうにヒラヒラとロマーノに振って見せた。
ロマーノ「ああ。」
ロマーノはシチリアの無邪気な笑顔と行動に小さく微笑み、頷く。
シチリア『…………よし、と。』
二人は書類を集め終るとそれらをロマーノの仕事机に置いてソファに座った。