転生先は…ヘタリアの世界!?
□4章
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シチリアside
私『ヴェニスお兄ちゃん…元気かなぁ?』
私は読んでいた書類から一旦目を離して呟いた。
現在ヴェニスお兄ちゃんはドイツさんの捕虜になっている。
先日、私はヴェニスお兄ちゃんを迎えにドイツさんの家へ行き、偶然にも会うことができた。でもヴェニスお兄ちゃんは「ドイツの家は居心地がいいからこのまま残る〜♪」と言い、私はヴェニスお兄ちゃんから欲しい物を聞いたあと家へと帰ったのだった。
もちろん私はヴェニスお兄ちゃんにすぐにでも帰って来て欲しかったが、そうするとまたヴェニスお兄ちゃんが危ない目に遭うかもしれないと思い、しぶしぶ家へと帰ったのだ。
私『早く会いたいなぁ…』
コンコン…
と、不意に閉ざされた扉からノック音が響く。
私『どうぞ。』
私は書類に半を押して重ねられたそれらの上に置いた。そろそろ誰かが新しい書類を持ってるだろうと思っての行動だ。
ガチャッ
シチリアの部下「失礼します。」
部屋に入って来たのは私の部下だった。しかし私の予想に反して、その手の中に書類は無い。
シチリアの部下「シチリアさんに連絡です。」
私『なに?』
シチリアの部下「あなたの兄…イタリア・ヴェネチアーノが帰って来ましたよ。」
私『!?…本当!?』
私は思わず机から身を乗り出した。私の様子に彼は優しい表情をする。