転生先は…ヘタリアの世界!?
□3章
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数日後…
トントン…ガチャ
ドイツの部下「失礼します。ドイツさん、お届けものです。」
ドイツ「ん?俺にか?…特に心当たりはないのだが……」
ドイツは部下の言葉を聞き、眉をひそめる。
ドイツの部下「はい。貴方と……イタリア宛てです。」
ドイツ「何!?」
イタリア「ヴェ?俺宛て?」
イタリアは現在、ドイツの捕虜である。そのイタリア宛ての荷物ならば、何か危険なものが入っている可能性が高い。
ドイツ「それで…誰から送られてきたものなんだ?その荷物は?」
ドイツは警戒しながら部下に訊ねた。
ドイツの部下「えっと、ちょっと待って下さい。…届け主は[シチリアーノ]と書いてあります。」
イタリア「わーい♪シチリアからだ〜」
イタリアはドイツの部下からさっさと荷物を受け取る。そしてすぐに開封した。
ドイツ「!?貴様!何をしている!?」
イタリア「ヴェ?」
ドイツはすぐにイタリアから荷物を取り上げ、中身を確認する。
ドイツ「!?…なんだ?これは……?」
イタリア宛ての荷物の中には
・パスタ
・サッカーボール
・ワイン
・トマト
・オリーブ油
さらに…
ドイツ「手紙?」
手紙が入っていた。ドイツは手紙を手に取り、読む。
ドイツ「えー、なになに…
<ヴェニスお兄ちゃんへ
お元気ですか?私は元気です。この前会ったときに頼まれたボールやパスタを送ります。早く帰って来てね。あんまりドイツさんに迷惑かけちゃダメだよ。
シチリアーノより>
…この前?」
イタリア「やったー。パスタパスタ♪トマトトマト♪」
イタリアはドイツが手紙を読んでいる間に、荷物を取り戻していた。
ドイツ「…おい。」
イタリア「ん?はあひ(なあに)?」
イタリアは早速、送られてきたトマトを頬張っている。
ドイツ「<この前会ったとき>とはどういうことだ?」
もぐもぐもぐ…ごくん!
イタリア「うん、この前ドイツが俺を外に出してくれた時に会ったんだよ。俺のこと助けに来てくれたみたいだったけど「ここ居心地がいいからこのまま残る」て言って帰ってもらったんだ〜」
ドイツ「何だと!?…というかそれなら普通、一緒に逃げるだろ!!」
イタリア「だって俺ここ好きだもん♪」
ドイツの突っ込みに、イタリアは屈託の無い笑顔で答えた。
ドイツの部下「あの…お取り込み中のところすみませんが、ドイツさん宛ての箱はどうしましょうか?」
ドイツ「ああ…待たせてすまなかったな。そうだな、取り敢えず受け取っておく。」
ドイツは部下から箱を受け取る。
ドイツの部下「では、失礼しました(ビシッ」
ドイツ「うむ。(ビシッ」
ドイツの部下はドイツに敬礼を交わすと牢屋をあとにした。