リリカルな裏話 A's

□第4話 作戦会議
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――とある会議室



「うー」(カタッカタッ

「……」

「うーうー」(ガタガタ

「……(イラッ」

「あーあーなぁ、葉瑠t「イスをカタカタ音をたてないでください!うるさいです!」……ごめなさい」

「……くっ、ふふっ」

そんな漫才のような二人の光景を静かに見ていたレイスは小さく吹き出した。

「ユウヤさんのせいで笑われたじゃないですか!?」

「うぇ!?俺のせいなの……?」

怒ったような葉瑠斗に眉を下げ申し訳なさそうなユウヤ

現場では頼りになるのに普段は少しヘタレなユウヤを眺めながらレイスは思う

「(最近はあまり見ない光景だったな〜)」

二人で口喧嘩しているのを横目で見ながらレイスは小さく溜め息をついた。

「(これからフェイトに話すのは少し気が引けるな…フェイトのことだから許してくれる、というか笑顔で『レイス、友達の力になってあげてね?私のことは気にしなくていいから』みたいなこと言って送り出しそうだな)」

そんなことを言うであろう幼馴染みを思い浮かべた。

「コンコン)誰かいるかい?」

「あ、ガーベスさん!」

「ブレイド捜査官!」


そんな会議室にひょこっと顔を出したのは銀髪に青い澄んだ瞳を持つガーベス・ブレイド捜査官、レイスの父である。

「あれ?父さん。どうかした?」

「これからフェイトちゃんに会う用事あるか?」

「あるけど、それが?」

レイスがそう言うとガーベスはホッとした顔で手に持っていた封筒を差し出した。

「ちょうど良かった。これ養子縁組の資料何だけど、リンディに直接フェイトちゃんの方に渡すように言われててね」

「それで僕に?」

「俺はこのまま出張なんだ。あ、メーティスもしばらく研究室に閉じこもりらしいから、リンディの所にお世話になってね」

「あーうん、わかった」

「ガーベスさん!お忙しいでしょうが、お身体に気を付けて頑張ってください」

「ブレイド捜査官、お仕事の成功を祈っております」

「ありがとうね、ユウヤくん、葉瑠斗くん」

そう言い残し笑顔で部屋を出ていった。

「やっぱりガーベスさん、紳士的でカッコいいな!」

「レイスさんと同じでとても魅力的な男性ですよね」

「そう?あまりそういう気はしないけど」

何処か似てるかなとレイスが首を傾げる様子をユウヤと葉瑠斗はそっくりだなと笑いながら話す。

「あ、今からちょっと出てくるね」

「ん?どしたのーレイスぅ〜」

「フェイトに会う予定なんだ」

「また何で?」

「友達の手伝いするからそっちの事件の協力は積極的には出来ない。ごめんね?みたいなことを伝えに行こうかなぁーって」

「あー…うん…手間とらせてごめん」

「ユウヤのせいじゃ…いや、ユウヤのせいだねww」

「そうだけど…イラつく、こいつ」

そんなユウヤの恨めしそうな顔をチラッと見てレイスは行ってくるね〜と言葉を返す暇もなく去っていく。

そんなレイスを眺め、ユウヤと葉瑠斗はふっとため息吐く。

「どう説得すんのかな」

「どう説得するんでしょうね?」

銀髪をなびかせ颯爽と歩く親友の後ろ姿を思い浮かべながら苦笑してそう話すのであった。








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