夢の扉A

□プロロ〜グ
1ページ/1ページ

20XX年8月12日の森の中。ある少女がい

た。そして、少女は口を開く。聞こえるか聞こ

えないかの狭間の声で。

「黒い蝶。コレは・・・」

黒い蝶。真っ黒く、全長は20cmぐらいの大

きな蝶。何にも、動かされない黒。そんな蝶を

少女は追う。何も考えずに。

「あ・・ッ!!」

少女が、気付いた時は遅かった。蝶がいた場

所、そこは空中。崖の上。

もぅ、終わりか?と少女が思った時。

刹那。そこは、音が鳴りやまない街の中。少女

は、道路の中央。

「こんなことなら、ちがう次元に・・・」

そんなことを、口走った刹那。

  −そぅなの?

「ぇ・・?誰?」

チリン、という音と同時に聞こえた声。それ

は、確かに幼女の声。周囲には、車・・と、見

渡した時・・・

    キキーッ!!!

「ッー!?」

今度こそ・・と、思った刹那。
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ