短編
□心配なんだよ
1ページ/1ページ
ーーーーーーーーーーバンッ!!
『うっ…いったぁぁー!!』
何かが何かに衝突したと思われる大きな音と名無しの呻き声
隣の隣の部屋に居たスクアーロにも名無しの声と音が聞こえたらしくすぐに駆けつけてきた
「う゛ぉぉい、大丈夫かぁ?」
名無しは首を縦に振る
うぅ…ズキズキするー…
「てか、なんで額なんかぶつけたんだぁ?」
『躓いたんですよー』
名無しは額をさすりながらあそこに、と躓いた場所を指差した
名無しが躓いたのは本当に小さな段差。普通に歩いていれば絶対に躓かない場所だった
「あんなちっこい段差に躓いたのかよぉ…。名無し額見せてみろ」
コクと頷くとスクアーロが額に手を乗せてきた
「痛むかぁ?」
『ううん。大丈夫』
「ったく、気をつけろよぉ」
そう言うとスクアーロは額か手を退けた
『うん』
変わりにというのかスクアーロが抱きしめてきた
『スクアーロ?』
スクアーロの背中に両手を回す
「キズ、残すんじゃねーぞ」
『うん』
彼が私を心配してくれるのは愛があるから
心配心配
心配?
大丈夫。心配しなくても私は思っているから