オコジョ番長 -いちばん大切なもの-

□第二話
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※このSSでは塚原医院がくそでかい病院になってます。オコジョ番長には両親がきちんと存在しています。



あなたは私のこと、どう思ってる?

気が強くて、いばりんぼうで、意地っ張りで、ヘタレ。

でも何だかんだで、優しいところもある。

私のこと好き?

例えあなたが私を嫌いでも、私はあなたが好き。

ラブ?ライク?難しいことはわからない。

でもどんなことがあっても、どんな姿になっても、それは変わらない。

だから、まだ、いかないで。

ねぇ、オコジョ番長。

・・・

都「上が60、下が35」

血圧計を見て、都が焦った表情で読み上げる。

オコジョ番長「60って、やばいよな・・俺は別に、普通なのに」

サエキ先生「何を言っているんだい!さっき倒れたのに普通なわけないだろう」

医者の塚原がやってきた。

皮膚の斑点と痣を見ると、間をおかずに言う。

塚原「すぐに血液検査をしよう」

あの塚原がオコジョに萌え萌えする様子一切なしで都に準備の指示を出す。明らかにただごとではない雰囲気だ。

どれぐらい前から痣や斑点があるのか、最近の体調は、などの問診の後、何度も電話をかける。

病院内の色々な場所に問い合わせをしているようだった。

サエキ先生(これじゃあまるで重体患者みたいじゃないか)

そんな不安がよぎるほどの速さで、血液検査の準備がされた。

・・・

都「このガーゼでしっかり押さえていて下さい」

血液を採取し終わると、塚原はあわただしく廊下へ出て行った。

オコジョ番長「サエキ・・学校に戻らなくていいのか?」

サエキ先生「そんなこと気にしなくていい!しっかり押さえておきなさい」


10分程して、ガーゼを離す。

オコジョ番長「うわぁっ、まだ血がとまっていないのだ」ダラッ・・

サエキ先生「普通の注射でこんなに出血するものなのか?特に太い針を刺したようには見えなかったが」

塚原が戻ってきた。今度は何人もの医者を引き連れていた。

サエキ先生「これは一体何事なんだ」

皆一様に焦っている表情。

それにまだ、オコジョ番長の腕からの血は止まらない。

サエキ先生「じゃ、じゃあ僕は待合室で待っているからね」

オコジョ番長「ああ・・」

しばらくして、オコジョ番長が診察室から出てきた。

サエキ先生「どうだった?」

腕からの血はまだとまっていないようで、怪我でもしたかのように包帯が巻かれている。

オコジョ番長「俺、入院するらしいのだ。今から親に連絡するから、サエキは学校に戻ってくれ・・」

オコジョ番長は都が押す車椅子にちょこんと座り、エレベーターの奥へ消えていった。


しばらくして、オコジョ番長の母が息せき切らして病院にやってきた。

そして何故か、フェレット番長とコジョルーの姿も。

母「あなたたちは?学校はどうしたのよ?」

コジョルー「私達、オコジョ番長の友達・・」

フェレット番長「学校は早退しました」

母「そんな・・」

フェレット番長「別にいいんっすよ。あいつが心配で授業なんて頭に入らないっす」

母は、オコジョ番長のいる診察室の奥へと消えていった。が、すぐにドアが開く。

母「あなたたちのことを言ったら、あの子が一緒にいてほしいって。いいかしら?」

フェレット番長「あ、ああ。もちろんっす」

二人も診察室の中へと招かれた。
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