短編

□守るべきモノ
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ここは日和学園





誰もが平凡な日々を過ごしている





しかし、私は平凡に暮らしてはいない





私は―――



女A「きゃぁぁぁ!名前様よ!」

女B「名前様ぁぁ!//」

女C「今日も素敵です!」


登校中、校門をくぐると真っ先に沢山の女子が集まってきた。この子達は私の"ファン"。言っておくが、私はちゃんとした女。


『おはよう』

女D「きゃぁぁぁぁ!!//」

女E「名前様ぁぁぁぁ!!//」


一言声をかければ、皆がまた叫び出す

この時点で私は平凡ではない




教室に入れば


太「お!姫じゃん、おはよー!」

妹「おはようございます名前姫」





こいつらがいつも私の事を迎える




こいつらは私の"使い"。別に頼んでないけど寄ってきて、いつのまにかこんな形になってた



『ん、おはよ。朝から疲れちゃったよー』


はぁ、と一息ついて自分の座席に鞄を置くと、にやにやと笑いながら話しかけてくる
(気持ち悪っ)


太「相変わらずモテモテだな、羨ましいぞこの〜」

こいつは私の使いの一人、太子という
なんというか、うん、キモい


『いや羨ましいって言うか、私一応女だしね?』

妹「そうですよ太子、姫に向かって失礼です」

こいつも私の使いの一人、妹子という
太子とは幼馴染み
見た目は穏やかだが、実は怖い


『まぁ大丈夫だよ妹子、...あれ、あいつらは?まだ来てないの?』


妹「あ、はい、多分...もうすぐくると――」

閻「姫ちゃぁぁぁぁん!」




妹子が喋っているのをお構いなしにダッシュで私のとこに寄ってくる





鬼「こら!まてイカ野郎ぉぉぉ!」


続いて、ダッシュで寄ってくる、というか前の奴を追ってきた



閻「姫ちゃんコイツが追っかけてくるよぉ」

鬼「姫から離れろ!つーかお前が変質行為をそこら辺の小学生にしたからだろーが!!」

閻「だってセーラー服着てほしかったんだもん...」

鬼「だってじゃねぇよ!このロリコン!」

閻「ロリコンじゃないもん!ただ女の子(セーラー服を着ている子に限る)が好きなだけで...」

鬼「それをロリコンってーんだよ!」


周りでギャーギャー騒いでいるこいつらも、私の使いの内の二人


閻「うぅっ、鬼男くんが怖いよう...」

こっちのメソメソしてるのは閻魔。
もうわかると思うがロリコン(セーラー服を着ている子に限る)


鬼「知るか!あ、おはようございます姫、朝から見苦しい真似を...申し訳ないです」

こちらは鬼男、閻魔の親戚らしい。頭にちょっとはえてるツノがチャームポイント


『ううん、大丈夫だよ。見てて飽きない』

太「ホント仲いいよね〜、閻魔と鬼男」

鬼「なっ!?仲いいわけねぇだろカス!!」



妹「あとはあの二人ですね....」



そう言い、少したった頃、廊下に奇声が響く



芭「ひェーーー!やめてぇぇぇ!マーフィーくんをいじめないでぇぇぇ!」

曽「いじめてませんよ、中身を...確かめたいだけです」

芭「わた...内蔵だからぁぁぁ!殺人だから曽良くん!」


バンっ!と教室に入って、また私のとこに寄ってくる




始めに入って来たのは、変なヌイグルミ(通称マーフィー)を大事に抱えた変な奴

こいつは芭蕉



続いて教室に入って来たのは、無表情ででかいハサミを持った、私もよくわからん奴

こいつは曽良
芭蕉とは長い付き合いらしい



芭「名前姫ぇ、マーフィーくん可愛いでしょー?」

曽「やめなさい汚い、姫に近付かせないで下さい」

芭「汚くないぞ!ぴっかぴかだぞ!」

『あ、あぁ、うん....、か、可愛い...?』

芭「ほらぁー!可愛いって!」

曽「芭蕉さん、嫌がってますよ」

芭「え?」

『は、ははっ...』

芭「苦笑ぉぉぉ!!!!」


朝から元気な私の周囲



皆私の使い(計6人)



最初はウザったいなって思ってたけど

なかなか面白い連中だなって思った。


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