短編

□笠松生誕祭2013
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「せーんぱーい!」


((どしっ))


「うぉっ!て...てめっ、黄瀬!何しやが――」



『かーさまーつせーんぱーい!』


((むぎゅっ))


「ぅぐっ!....おま....」






今日、7月29日は
涼兄の所属しているバスケ部の主将、



私の片想いしている先輩の誕生日です!





あ、涼兄って言うのはあのモデル(笑)の
黄瀬涼太のことで


私は彼の双子の妹。





いつも涼兄の活躍を見るために部活を覗いていたら、涼兄が犬のようになついている先輩を見ているうちに恋してしまったようだ。



ということはとことんアピールしていこう!付き合いたい!先輩と!





という意志が目覚めてしまい、毎日、涼兄がやってるようなことを笠松先輩にしています。






んで、最初に戻りますが、

先輩の誕生日ということでいつも以上にアピールしようと思います。




『かっ、笠松先輩、これ...私の手作りケーキです!』





「.....ぁ......ぉぅ......」





『....あの、これ....』



「....せ、先輩!駄目っスよ!俺の妹泣かせたら許さないッス!」






「....ぃゃ.........」






『...涼兄、先輩まだ駄目なのかな?』



「うーん...もう名前だけは...平気だと思ってたんスけど...」









ご覧の通り申してみますと、


笠松先輩は女性恐怖症らしいんです。




だけど、私はいままで一生懸命、頑張ってそれを直そうとしてきました



もう大丈夫かと思ったけど



まだ無理みたいです。




こうなると、涼兄が羨ましく思えてくるし恨めしく思えてくる。






『...涼兄....』



「...ぅん?」





『これ。』



「えっ――、」




はい、と、ケーキを無理矢理受け取らせる






『私は...まだ...、笠松先輩には近付けないみたい...』




「えっ、これ!ケーキ...!」





『だから、これ、部活の皆で食べてくれる?じゃあ、またね』




「あ!っ、名前!!!」





そう言い残してその場を去ろうと走り出した




すると、







「ちょっ、待てや!!」








後ろから怒鳴り声が聞こえた。





「せんぱ...」


「何なんだよこれ!!俺今さっき完璧空気だったじゃねぇか!黄瀬が主役んなってんぞ!!つか...!!」






そう言うと、笠松先輩は


私の近くまで来て




「べ、別に!食べねぇとは、言ってねぇし。それに...、名前は、他の女性と比べりゃ、全然平気になったし。だから...」



『....はい...』





「だーもう!!ケーキ食べてやるから!泣くんじゃ―――」









((にやり))









「....え?」




『やったぁああぁあぁ!!!涼兄聞いた!?ケーキ食べてくれるって!』




「聞いた聞いた!よかったッスね!兄ちゃん涙目!」



『泣いてねぇw』





ポカンとしている先輩をよそに


ハイタッチをする私たち。





「いやぁでもさすが俺の妹!演技うまいっスね〜!」




「え?演技....?」




『でしょ?自慢の兄の妹だもの!w』



「よく言うw」








((ぶちっ))







何かが切れる音がした。




音がした方を見ると

物凄い殺気を放つ笠松先輩の姿が....






「おい。演技ってなんだ?何なんださっきの、嘘なのか?あぁ?コラ、騙したのか?俺を?」


「ぁ...あれ?先輩?ちょっと怖いッス...」

『先輩、ちょ、あの、』






「てめぇら一回蹴らせろこの駄犬兄妹がァァァ!!!!」





「『ご、ごめんなさァァァァァい!!!』」























この後、

ケーキは笠松が美味しくいただきました。



(あ、...意外にうめぇな...)





*end

笠松先輩!誕生日おめでとうございます!
はぴはぴばーすでぃです!これからも海常の主将として頑張って下さいね!q'ω')
↑二人がくっつくのはまだまだ先の話。


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