短編

□緑間生誕祭2013
1ページ/1ページ





季節は夏。
外は暑いのにもかかわらず、教室の中は冷房が利いていて、とても涼しく気持ちいい。


そして



7月7日!
今日は真ちゃんの誕生日です!

と言うわけで...




『しーんーちゃん♪』


「....なんなのだよ」





『誕生日おめでとう!ってことで誕生日プレゼントはこのワ・タ・s』

「もうすぐ授業が始まる。早く席に着け」


『.....』






私をプレゼントしようと思う!!






しかし...さっきっからプレゼントをあげようとすると言葉を切られてしまう。

なぜだろう?




あ、そっか真ちゃんツンデレなんだった。



やーいツンデレ!
ホントは嬉しいんだろツンデレ!
ほらツンデレ!
嬉しいって言えよツンデレ!






「...何かムカつくのだよ」



『えっ、あ、気のせいなのだよ』


「〜!ま、真似をするな!」


『やーいやーい!真ちゃん怒った〜』




((キーンコーン....))








とりあえずチャイムが鳴ってしまったので自分の席へ戻る(逃げる)。


真ちゃんと私の席はちょっとだけ離れてて、真ちゃんの席は私の隣の隣の前の前....。
うん、離れてないし、こっからでもよく見える位置。
後ろ姿でも真ちゃんはかっこいいなぁ。




そんなことを思いながら

授業はしっかり寝た。














***












「なぁ〜真ちゃ〜ん?」

「なんだ」



授業中だと言うのに前の席のバカ(高尾)は俺に話しかけてきた。

迷惑なヤツなのだよ。





「素直に受け取りなって〜」


「....何を」


「はぁ?だから、プ・レ・ゼ・ン・ブフォッwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


「おい何笑っているのだよ。何も面白くないだろ」


「いーやぁ、面白ぇよーwwwwwはぁ〜最高wwwww」




高尾は一回、ケラケラと笑い出すと止まらずに笑っている。


そのまま酸欠で倒れてしまえばいいとか思った





「ヒーwwwww...なぁ〜?www」


「......」


「ホントにいらねぇの?w」


「...そう言っているのだよ」




「へぇ〜....」





そう言うと、チラっと俺の後ろを見、舌舐めずりをした。その目線の先は...多分苗字だろう。


その後すぐ俺に目線を戻した



そして








「...んじゃ...俺が頂いちゃおっかな〜」





と、言った。






「.....は?」


「いやぁね?真ちゃんの代わりにさ、俺が頂いちゃってもいいっしょ」


「....どういう理屈なのだよ」


「えっ?あれっ?も・し・か・し・て?妬いてます〜?」


「ッ!!そんなことっ...あるわけないだろ!!!!!!!」




「.......」


「.......」







...不覚なのだよ...


高尾の言葉につい腹がたって声を荒げてしまった。人事を尽くしている俺が....この場においてこんな行為を....




「....すみません先生。少し頭を冷やしてきます」



「ふひひwwwww」



まず...顔を洗ってくるか...

高尾はその後だ。





「(真ちゃんホント素直じゃないなぁ〜w)」










***














午前の授業が全て終わり、昼食の時間となった。

さっそく真ちゃんを誘いにいかなければ!




『あ、いた!真ちゃn』

「名前ちゃ〜ん!」




"真ちゃん"っと言い終わる前に、他人から名前を呼ばれた。


それは、真ちゃんの隣にいる高尾くんの声だった。




『えっ?あ、どうしたの?』

「なぁなぁ、真ちゃんにあげる誕生日プレゼント...俺にくんない?」



『......?』





....唐突すぎて高尾くんの言っている意味が今一よくわからないのですがどういうことなのでしょうか。



小さな脳みそをフル回転してもわからなかった。




『あ、あの?高尾くん?ちょっと意味が...わからないんだけど...』


「だからさ〜ww」




そう言うと高尾くんは、にやりと笑い私を抱き締めてきた




「名前ちゃんを俺にちょうだいよ」


『なっ...!//』

「た、高尾!何をしているのだよ!離せ!」



「えぇ〜何で〜?真ちゃんいらないんでしょ〜?」



「そっ、れは....!」





高尾くんそう言うと、真ちゃん深くため息を吐いてから、ずれてもいない眼鏡をクイッと直す。





そしてキッと私を睨むと近づいてくる。


すると腕を掴まれた



『...えっ、何、?』



「......っ」




『......?』






「...っ...」






「....っあー、真ちゃん?大丈夫?顔真っ赤だけd」

「高尾は黙ってろ...」




はい、と言うと高尾くんは静かになった。





しばらくすると真ちゃんは、ロボットのようにギギギッと口を開いた。


「.....きょっ....」



『...へ?きょ?』






「....きょ、今日、の、おは朝の、らっ、ララララッきーアイテむ.....じゃ、なくて...ラっキーパーそンが....テんしョンの高い....しつこい異性だと、言ってた、からっ、






......今日、は、俺のそばに.....いる...のだょ.....//」




『!真ちゃ...!//』



「悪魔でラッキーパーソンだからな!おは朝がそう言っていたのだから!人事を尽くさねば!」






「パーソンwwwww」





『ぁっ、ありがとう真ちゃん!!えっ、じゃ、受け取ってもらえるの!?』



「今日だけなのだよ!明日は離れろわかったな!?」




そんなこと言ってホントは明日もそばにいてもいいんでしょ?


真っ赤な真ちゃん可愛いなぁ。



ホントツンデレだね真ちゃん!


もう大好き!//
















「真ちゃん顔真っ赤wwwww」


「...高尾、後でちょっと来い」



「......え?(恋のキューピットになってやったのに!?)」







後、
校舎の何処かで


誰かの悲鳴が聞こえた。



*end


めっちゃ遅れてごめんよ!
真ちゃん誕生日おめでとう!
ってだけの話なのだよ。


[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ