世界は回る、人外によって(笑)
□第1箱
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――箱庭学園 体育館
【世界は平凡か?未来は退屈か?現実は適当か?安心しろ。それでも生きることは劇的だ!】
一人の女の子はそう言う。あの子は正々堂々、威風堂々とステージの上でそう言う。全校生徒の前で。
そこに書かれている名前は「生徒会 会長 黒神めだか」
【そんなわけで本日よりこの私が貴様達の生徒会長だ。学業・恋愛・家庭・労働・私生活に至るまで悩みごとがあれば迷わず目安箱に投書するがよい。24時間365日、私は誰からの相談でも受け付ける!!】
どんなわけだ、と突っ込んだのは私だけだろうか。
楽しいなー、と思ったのは私だけだろうか。
まあ何がともあれ
「ありがとう、」
居場所をくれて。
そう私は誰にも聞かれないよう小さく呟いた。
あれ?ちょっとラストみたいな締めくくり方だ(笑)
+++
「お疲れ様―、黒神サン♪」
場所は打って変わって生徒会室。
何回か来たことのあるこの部屋に一生徒な己が遠慮もなく入る。んー、もうただの一生徒じゃなくなるけどね。
「うむ。これでやっと貴様を生徒会補佐にしてやれるな。頼りにしているぞ、十明補佐。」
自分の前にいるのはかの有名な生徒会長様。
そして僕、十明白は今日から生徒会補佐となる。
というのもこれは前々からの約束。黒神サンが生徒会長になった暁には俺が補佐になってほしいと言われた。年がら年中パソコンに向かっているのも悪いからいいよと答えたけどねー。
ちなみに只今お着替えちゅー。わざわざ黒神サンは当選したこの日に届くよう注文していたらしい。なんであたしのサイズを知ってるの?と黒神サンに聞くのは愚問中の愚問だよー。そんなの理由がつくし。だって、黒神サンだから。
「さて、これから善吉を迎えに行こうかと思っているのだが貴様はどうする?」
着替え終わったMeにそう聞くこの子。前を締め腕章を付けながらうーん、と軽く考える。
うん、たまには戻ってみるかー。
「ついてくよー? 久しぶりのトコだしね。」
小生は机に置いてあったマイパソコンを左手で持って彼女の後を追った。
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