ゆるいロウきゅーぶ

□初めてのコーチ編
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七森中の「娯楽部」の歳納京子、船見結衣、赤座あかり、吉川ちなつの4人はとある小学校に来ていた。

そこは慧心学園であった。

「とうとうついたか…私たちの戦場!」

「違うだろ」

京子にツッコミを入れる結衣。

「ここって警備員さんもいる…」

「すごいです…」

「はぁ…なんでこうなったのやら…」

さかのぼること昨日のことだった。いつものようにあかりとちなつは娯楽部の部室(元は茶道部の部室であったが廃部したため今は娯楽部の部室である)に向かっていた。

その部室の扉の前に京子と結衣の二人が立っていた。

「あれ?京子ちゃん、結衣ちゃん?」

「どうしたんですか?部室に入らないんですか?」

「実は…二人に大変重要なお知らせがあるんだ…」

「な、なに…?」

京子の言葉に息をのむ二人。京子がこんなことを言い出してきた。

「この部活は廃部になった!」

「「えぇぇ!?」」

ポカッ!

「違うだろ!」

「うぇぇん…」

「実は、3日だけ休部することになったんだ」

「どうして?」

「美星先生が慧心学園の女子バスのコーチをしてくれって頼まれて」

「美星先生って前、京子ちゃんたちの担任だった人?」

「そう、今あの人は慧心学園の先生になったんだ。それで私は断ろうとしたんだけど京子が強引に引き受けちゃって…」

「もう、京子先輩は…」

「というわけで、2人もコーチに行かない?美星先生の許可もとってるし」

「私たちもいいの…?」

…というわけで4人は慧心学園に行くことになったのだった。ノリノリの京子に対して結衣は京子が何かしないか心配してあかりとちなつは緊張気味であった。

体育館に着き扉を開けたその先には…

「「「「「お帰りなさいませ、お嬢様!」」」」」

「え…?」

「これは…」

「おぉ!メイド服!!」

体育館に入った先には5人の小学生の少女たちはメイド服を着ていた。そんな光景を見た結衣とあかりとちなつは言うまでもなく驚きと戸惑いそれに対して京子は興奮状態であった。

「君たちが女子バスケットの…?」

「け、慧心学園初等部、湊智花です」

「同じく、三沢真帆でーす」

「永塚紗季です」

「か、香椎愛莉…です」

「ひなた、袴田ひなた」

「せーの…」

「「「「「よろしくお願いします!お嬢様方!」」」」」

「えっと…」

「おう!私たちにおまかせ…」

「お前は黙ってろ!その…お嬢様ってやめてくれるかな…?」

結衣の言葉に少女たちはこそこそと話し合った結果…。

「「「「「わかりました!お姉ちゃん!!」」」」」

「はは…」

それでもまだちょっと恥ずかしがる結衣に対して京子はがっかりしていた。

「お嬢様がよかったのになー」

「おー、お姉ちゃんたちお名前は?」

「私は歳納京子!中学二年生だ!」

「小学生相手に態度でかくなるなよ…。船見結衣、京子と同じく中学二年生です」

「赤座あかり、一歳年下の中学一年生です」

「吉川ちなつです。あかりちゃんと同じく中学一年生です」

「その、バスケ歴はどのくらいですか?」

「えっと、私が小学3年のころぐらいにそれで今は…」

「お姉ちゃん、敬語とかやめようよ。歳は近いんだし」

ツインテールの女の子、真帆が結衣の腕にくっついてきた。

「み、三沢さん…!」

「真帆かまほまほって呼んで。それとみんなのことさん付け禁止。ね、お姉ちゃん」

真帆という女の子は少し京子に似ていた。結衣は『お姉ちゃん』って呼ばれるのも恥ずかしくなった。

「その、お姉ちゃんって呼ぶのもやめてくれるかな…?」

「えぇ!?これもだめなの?妹メイド系とかグッとこない?」

(それは京子ならグッとくるけれど…)

「私はグッと来たよ、真帆ちゃん!」

「本当!?よかったよ、きょうたんがそう言ってくれて」

「ははは」

なんだかこの二人は妙に息が合っていた。それから話は止まることもなった。

「私はメイドも好きだけど魔女っ娘も好きだね」

「じゃあ、今度衣装用意するよ!」

「おい、そろそろ話区切らないか…」

「そうだよ、あんたはちょっと下がって」

ここで眼鏡の女の子の紗季が結衣たちの前に来た。

「ごめんなさい、真帆ちょっと張り切りすぎてて」

「ああ、いいよ別に」

「あの、さっそくで申し訳ありませんがご指導の方をお願いしてもよろしいでしょうか?」

左片方にリボンをつけている女の子、智花が熱心にご指導をお願いしてきた。

「すみません、押し付けに」

「そうだね。じゃあ、着替えてきてくれる?それじゃあやりずらそうだし」

「えぇ、なんで?パンツなら心配いらないよ。ほら」

真帆は自分のスカートをめくり、自分がスパッツ履いていることを結衣たちに見せた。

「なっ!?」

「あわわ…」

「おぉ!!」

それを見た結衣とあかりとちなつは顔が赤くなってしまい、京子はもう興奮状態で止まらなかった。

「みんなもはいてるよ」

今度は智花、紗季、愛莉の順番でスカートをめくり、その後愛莉は恥ずかしくなったのかしょぼんと落ち込んでしまった。

「バカ真帆!愛莉嫌がってんじゃん!」

「いいじゃん、女同士なんだし」

「なんだかすごい元気のある子たちだね、結衣ちゃん」

「あ、ああ…。やっぱり着替えてきてくれる?」

「そ、そうですよね!」

「ほら行くよ」

「えぇ?じゃあ、またあとでねゆいにゃん、きょうたん、あかりん、ちなたん」

5人は着替えるために更衣室に行った。

「もう、あれでよかったのになー」

「いいわけないだろ。ほら、私たちも体操服に着替えるよ」
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