血鋼 -BLOOD-F-

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はぁい、あたしレイラ・スアリッド!今、変な化け物に絶賛襲われ中!…って、呑気にそんな事言ってる場合じゃなかった!

何だろう、これは。合成獣とも違うし、人間とは勿論違う。…人造人間?……違う、よねぇ。

兎に角、あたしは錬金術師じゃないから今大ピンチなんだよ!
一緒に旅していた兄弟とはぐれちゃったからねっ!


そんな事を考えていたら、あたしは化け物に足元を掬われた。


「うひぃっ!」


あ、やばっ、変な声出しちゃった!嫌だ、恥ずかしい!
あたしは、化け物を振り解こうと暴れる。でも中々、化け物の触手は足から離れてくれない。


「――ッ、誰かぁぁーーー!」


きっと誰も助けてくれないだろうけど、あたしは有らん限りの声で叫んだ。


刹那、舞い散る紅い花弁――。



 
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