影を指す光
□そして誠凛へ…
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ただいま誠凛高校の正門にいます…。
ここに先生が迎えに来る予定だけど…
「君が上条 春君だね。」
『はい!』
いよいよ今日からは私は誠凛高校の生徒になるんだ……
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教室からはざわざわと声が聞こえる。
こんなに緊張したのは部活の大会についていった時以来だ。
「転校生を紹介する。
転校生の上条 春さんです。」
私は緊張の面持ちで重く感じる教室のドアを開けた。
『初めまして。薄桜学園から転校してきました。上条 春です。よろしくお願いします。』
興味津々な視線が私に集中する。
「休み時間などでいろんなことを教えてあげてください。それじゃ、春さん、左から二列目の一番後ろの列に座って。」
『はい…』
私は体がカチコチになりながらも何とか席に着くことができた。
隣は一体誰なんだろう?
私は思い切って隣を向くことにした。
「初めまして。よろしくお願いします。」
私は隣の人を見て息をのんだ。
空に同化しそうなほどきれいな髪と目。
思わずその綺麗さに返事を忘れてしまいそうになった。
『よっ…よろしくお願いします!!えっと…』
「黒子です。黒子テツヤ。」
彼、黒子君はこのクラスの中で一番落ち着いている感じだ。
……というか、他の人と違って影が薄い