next night

□第二十五夜
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ついに迎えた、私達の最終予選。













「さぁ、ここで決めれば土崎セツナ&橘ヒロミペアも決勝トーナメントへ進出だー!!準備はいいか!?3、2、1、ゴーシュート!!」



「っ!!」



先に勝利を押さえたヒロミの為にも手は抜けない。

しかし、タッグを組んでるとはいえ、バトル時は一対一だったから、本当によかったと思う。



「ドラキリュー!!」

『おぁぁぁぁああああっ!!!』



「ドラキリュー決まったぁぁぁっ!!勝者はセツナ選手だ!!」



わぁあっ!と沸き上がるような歓声が私達に降りかかる。

「ありがとう。楽しかったよ。」

「はいっ、僕も憧れのセツナさんと戦えてよかったです。」

相手としっかり握手をし、ヒロミとハイタッチをする。



「セツナちゃん、ヒロミちゃん。おめでとう!」

「これで6人全員無事に進めるな。」

「しかし、本当にここまでよくやったな。」

皆も駆け寄ってきて、漸く肩の緊張が解れる。

カイも、然り気無く頭をポンと撫でてくれた。










「ところで、決勝にはどんな選手が出てるの?」

「ここにいるメンバーは確定として、あとはケイン達と、もしかしたらゼオも残ってるかもしれないし・・・。」

「言われてみれば気になるな。なぁ皆、今からBBA本部でおっちゃんに聞きに行かねえか!?」

「今から!?ダメよ、アポも無しに・・・!」



最終予選の帰りに、ヒロミのそんな疑問がきっかけで、私達はBBA本部へ向かうこととなった。



「悪いが俺は外させてもらう。そんな暇があるなら練習に使いたいからな。」

「カイが行かないなら俺もだな。」

「カイ、レイ・・・。」

なんとなく、「私も」と切り出すのは気が引けた。

今、私のパートナーはヒロミであり、レイがカイに合わせたように、私も彼女に合わせるべきなのかと、考えるからだ。

「わかったわ。それじゃあ私達だけで行くわね。」

「あ。」

悩んでいるうちにクイッとヒロミが私の手を取り、カイとレイは木ノ宮家へ帰っていく。

カイは特に気にしてないようで、振り向きもしない。

それがちょっと淋しいって思うのは、私だけなのかな・・・。

でも、決勝前の大事な時なんだし、いいんだよね・・・これで。

















BBA本部へ着くと、タカオは受付のお姉さんに顔パスで通してもらおうとさっさと一人で行ってしまう。

「あ、ちょっと待ってよタカオ。」

ペアを組んでるマックスもそれについていく。

・・・・・・そっか。

皆も、自然とペアの動きに合わせるんだ。

そう思うと、さっきのモヤモヤが少しだけ晴れたような気がした。



エレベーターで上がって、会長の部屋に着くと、キョウジュがノックをした。

既に受付で話は通っている筈なので、私達はそのままドアを開けて入り、中にいた会長に駆け寄る。

「なぁおっちゃん!決勝戦に出る奴らについて知りたいんだけど・・・って、あれ。」

「あ。」

見てみると、会長室には初老の男性もいて、二人は大事な話をしていたようだった。

「すみません。お客さんが来ていたようですね。タカオ、皆さんも後でまた来ましょう。」

「木ノ宮タカオ、か・・・。」

「え、何。おっさん俺のこと知ってんの?いやぁ、参っちゃうなぁ有名になると。」

「・・・・・・。」

「?」

その人は何も言わず、タカオから私に目を向け、暫く無言で見つめると、そのまま部屋から出ていこうとする。

しかし、大転寺会長が呼び止めようと、その人の名前を口にしたことで、私達の身体に緊張が走った。

「待ちなさい、ザガート君!!」

「!?」

「ザガート!?」

この人がジュディーさんの石板を奪い、その中にいた聖獣達を使って刺客を送り込んできた・・・!!

「黒幕ってことだね。」

「やいザガート!!こんなところまで何しに来やがった!?」

「ふん・・・わざわざ私が話さなくとも、そこにいる大転寺に聞けばわかることを。」

「・・・?」

大転寺会長を振り返ると、会長は二枚の写真を差し出した。

その写真に写っていたのは・・・



「ゼオ!?」
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