ルームシェア☆嵐家
□Story1 ルームシェア?!
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4月9日高校2年生になってから6日目の土曜日。
美咲は東京にしては人気が少ないところにいた。
目的地が書いてあるメモを見直してもたしかにここであっている。
一軒家3つ分くらいありそうなとても大きな家。
入り口の柵を越えると、家のドアの横にポストが6つある。
まるで6人がルームシェアする家というか、アパートみたい。
「本当にここなのかなぁ...?」
美咲は周りをキョロキョロ見渡すが、家の中には人がいるとは思えない静かさ。
私どうしたらいいんだろう...?
「お嬢さんは五十嵐美咲さんかい?」
「えっ?」
不意に後ろから声をかけられたので美咲は驚いた。
「おお、驚かしてすまんのぉ。ワシはここの管理人で君のことはお母さんから聞いているよ。ワシは天野っていうんじゃ。この歳じゃ、おじいちゃんとでも呼んでくれてかまわんぞぉ?」
その人は優しそうなアゴに白いヒゲをはやした70歳くらいのおじいさんだった。
天野さん、その名前はお母さんから聞いていた。
「立ち話もなんじゃ、中へお入り。」
おじいちゃんはにっこりと笑いドアを開けて中へ入れてくれた。
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