柳暗花明
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「政宗様、終わりました。」
「OK.」
俺は小十郎に手当を任せていた知らない男のいるroomに向かった。
「政宗様、あの者は一体……」
「さぁな。奥州では見た事のない奴だし、それに……」
俺は足を止めた。
「政宗様?」
「……俺の事を知らないようだった。」
「何ですと?」
「アイツは俺の事を名前で言わなかった。」
「それは偶然では……"奥州の独眼竜"を知らぬ者など、いるはずが……」
「だが、アイツは何かが違うんだ。」
何かが、俺達と違う……そんな事を考えていると、アイツがいるroomに着いた。
部屋に入ると大人しく部屋の隅に座っていた。
「Hey,怪我の調子はどうだ?」
『……この程度の怪我など、何ともない。』
「Ha!そうかよ。」
俺は部屋の真ん中に座った。
「そういえば、まだ名前を聞いてねぇな。What you'er name?……Ah,違った。名前は何て言うんだ?」
『……名を聞く時は己からというのではないのか。』
「(やはり、俺を知らないのか……?)まぁ、そうだな。俺は"奥州の独眼竜"伊達政宗だ。で、コイツが小十郎。」
「……片倉小十郎だ。」
「それで、お前は?」
『……瑠衣。』
男は"瑠衣"と名乗った。
奥州で聞いた事のない名前だな……
「瑠衣か。Nice to meet you!」
『……さっきから何なんだ。』
「Ah?何がだ?」
『……貴様のその話し方だ。』
瑠衣と名乗った男は、俺の事を"貴様"と呼んだ。
「テメェ、政宗様に何て口の聞き方を……!」
「よせ、小十郎。」
「ですが……!」
「……俺が使ってる言葉は南蛮語っていうんだ。さっきお前に言った言葉は"よろしくな"っていう意味だ。You see?」
『……貴様、わざとか。』
「Ah……もう癖だ。今のは"分かったか?"って意味だ。」
『……』
「で、率直に聞くが……アンタは、何処の者なんだ?」
俺が一番に聞きたかったqestion……
この瑠衣という奴は、何処の者なのかってことだ。
もし、コイツが他国の者だったら、扱いが手荒になるがな。
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