素晴らしき未来へ

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ここは火影の執務室。
火影は椅子に座り、お茶を飲んでいた。

そんな火影の部屋に、1人の忍が音もなく現れた。




『火影様、只今戻りました。』


「うむ、お疲れ。」




長い黒髪を持ち、鳥の面をしている忍。

そんな忍を見て、火影は言った。




『神牙……いや、ミナよ。今は誰もおらぬ。もとの姿に戻ってはどうじゃ?』




そう……この忍、神牙はミナの姿なのだ。

ミナはこの2年で暗部に入隊したのだった。




「どうじゃ?一緒に茶でも飲むかの?」


『そうですね……では、お邪魔させてもらいましょうか。』




ミナは火影からお茶を受け取り、椅子に座った。




「あれから、2年が経ったのじゃな。」


『え?』


「お主がこの里に戻って来てじゃ……カカシの修行に、お主はよく頑張ったの。」


『……私はただ、強くなりたくって頑張っただけですよ。ただ、カカシの見方は変わりましたけど。』


「そうか(笑)」




火影は1度茶を飲み、茶飲みを机に置き、ミナを見た。




「ミナよ……そんなお主に1つしてもらいたい事があるのじゃ。」


『?……それは、神牙としての任務ですよね?』




ミナも火影に続き、机に茶飲みを置いた。




「いや……これはミナへのしてもらいたい事。そして、これはワシの願いじゃ。」


『……話を聞きましょう。』


「うむ……実は、明日アカデミーの卒業試験があるのじゃ。」




火影のいきなりの話にミナは疑問に思った。




『そういえば、そうですね。もうそんな時期になりますかね……ですが、何故その話を?』


「実はの、ミズキが怪しい動きをしておるとの情報が入ったのじゃ。」


『ミズキ……!』




ミナは"ミズキ"という名を聞き、前の世界で読んだ漫画を思い出した。




「どうかしたのか?」


『火影様、恐らくミズキは禁術が載っている巻物が目当てです。』


「何じゃと?」


『巻物を手に入れるために、アカデミー生であるうずまきナルトを利用します。』


「うむ……それは、本当かの。」


『そうだと思います。昔、私が見た漫画という読み物に書いてありました。』


「そうか……だとは思っておったが、まさかの。」


『……』


「ミナよ、ワシの願いの前に……神牙としての任務を引き受けてくれぬか?」




火影のその言葉にミナは表情を変えた。

そして椅子から立ち、火影の前に膝を付いた。




『私はアナタのためなら何でもします。それが私のすべきことなら。』


「うむ……ならば、神牙よ。明日の卒業試験、ミズキの見張りと捕獲を任せる。」


『御意。』






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