素晴らしき未来へ
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『ここは……?』
ミナと青年は2人がいた場所ではなく、見た事のない森の中にいた。
「ここは、主の本当の世界だ。」
『本当の世界……って、アレ?』
ミナは自分の手を見た。
何故なら、手が幼くなっているからだ。
そして髪も見てみると、黒だった髪も銀色になっていた。
「今のその姿がこっちでの主の姿だ。確か……今年で10歳だと思う。」
『10歳でしかも姿が違うなんて……一体、どんな世界なんですか?』
ミナが青年に聞いた。
……その時。
「そこにいるのは誰じゃ?」
『!』
ミナと青年の背後からいきなり声が聞こえた。
ミナは後ろを振り向くと、そこにいたのは……
『な、んで……
なんで、3代目火影が……』
そこにいたのは"NARUTOで登場している"人物、つまり"存在するはずがない"人物である3代目火影がいたのだった。
「!……そこにいるのは、皇魔じゃな?」
「ああ。」
「……ということは、その子がミナかの?」
「その通りだ。」
「そうか……」
火影はミナに近付いて、ミナの頭を撫でた。
「戻ってきてしまったんじゃな……」
『……?』
「本当に申し訳ない。ワシがもっと気をつけておれば、お主はアッチの世界で平和に暮らせていけたのに……」
『……悲しい顔をしないで下さい。』
ミナは悲しい顔をしていた火影に向かって、つい口を開いてしまった。
「しかしの……」
『……私はアッチの世界で暮らせて楽しかったです。でも"本当の私"を私は知りたくて、ここに来たんです。だから、自分を攻めないで下さい。お願いします。』
ミナはまっすぐに火影を見ながらそう答えた。
火影は驚きを隠せずにいたが、すぐに優しく微笑んだ。
「そういう優しいところは、今も昔も変わっておらぬな、ミナ。」
『そう、ですか?』
「そうじゃ。お主もそう思うであろう?」
火影は、ミナと共にやってきた青年に向かって言った。
青年は顔を縦に振った。
『それで、本当の私って一体……?』
「まだ言っていなかったのかの?」
「……アイツが主と接触していて、急いでたからな。」
「そうじゃったのか……」
火影は真剣な顔でミナを見た。
「これから話す事は全て事実じゃ。お主の事、そして……
あの事件の事を……」
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