Going my way!!
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「?……何で人間が嫌いなんだ?」
『……お前に言う理由がない。俺に燃やされたくなかったら、とっとと森から出ていけ……ここを真っ直ぐいけば出られるだろう。』
ヒトカゲはそういい、小さい指である方向を指差した。
「こっちに行ったら出られるのか?」
『そう言っているだろう。』
「……あのさ、ちょっといいか?」
『……何だよ。』
「本当に人間が嫌いなのか?」
ナツヤは思っていたことを聞いた。
その言葉を聞いたヒトカゲはナツヤを再び睨んだ。
『何言ってるんだ、テメェ……』
「だってそうじゃん。本当に人間が嫌いなら、今俺に攻撃すればいい。見た通り、俺はポケモンなんか持ってないんだ。だから俺を倒しておけばいいんじゃねぇか。」
『……お前なんか倒しても意味がないと思っただけだ。』
「でも、お前が嫌いな人間なのは変わりねぇぜ?」
ナツヤがそういうと、ヒトカゲは黙った。
「"お前なんか倒しても意味がない"って事は、誰を倒したら意味があるんだ?」
『……』
ナツヤがヒトカゲに話をしていたその時……
「見付けたぞ、ヒトカゲ。」
『!』
「お前等は……」
ナツヤとヒトカゲの前に現れたのは、先程から辺りをうろついていたロケット団だった。
『(くそっ……気配に気付けなかった……この人間のせいだ。)』
「(このヒトカゲ……もしかして、さっきの話の"倒したら意味がある"のって、ロケット団なのか……?)」
「……おい。お前、さっきの餓鬼だろ。何故そのヒトカゲと一緒にいる?」
「……そんな事より、何でこのヒトカゲを探してるんだよ。」
「それはな、このヒトカゲは俺達のポケモンだから。コイツ、バトル中に逃げ出したんだよ。」
『俺がテメェ等のポケモンなわけねぇだろ!俺はテメェ等なんかのポケモンじゃねぇ!』
ヒトカゲはロケット団に向かって叫んだ。
その言葉はロケット団には伝わらなかった。
しかし、ナツヤには伝わった。
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